金額よりも対外へのメッセージ フジテレビが前社長と元専務に50億円の損害賠償請求【弁護士の見解】

 フジテレビの第三者委員会が認定した元タレント・中居正広氏の「性暴力」を巡る一連の問題で、フジは28日、港浩一前社長と大多亮元専務に計50億円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴したと発表した。

  ◇  ◇

 フジの巨額提訴について、弁護士法人ユア・エースの正木絢生代表弁護士がデイリースポーツの取材に応じ、解説した。

 Q「2人に対する請求額の割合はどう推定されますか?」

 A「『連帯して支払え』との請求なので、法律上は港氏と大多氏が等しく全額について責任を負う構造です。一般的には社長という立場の方が最終責任を強く問われる傾向はありますが、両名を同列に扱っており、裁判でも一方を軽く扱うとは限らないと思われます」

 Q「個人が払うには莫大すぎる金額。現実的な着地点は?」

 A「個人で50億円というのは到底現実的ではありません。実際には裁判の中で責任の範囲をどこまで認めるかが争われ、最終的な金額は減額される可能性が高いです。過去の役員責任訴訟の例でも、最初に大きな金額が請求されても、和解や判決で大幅に圧縮されるケースが多く見られます」

 Q「支払えなかった場合はどうなりますか?」

 A「最終的な判決で支払いが命じられ、それに応じられない場合は、強制執行という形で財産差し押さえに進むことになります。個人資産を差し押さえられても足りない場合は、最悪、自己破産という選択肢も出てきます。刑事罰ではなく民事責任ですので『払えないから刑務所に行く』といったことはありません」

 Q「巨額訴訟の狙いはどう推察されますか?」

 A「金額の多寡以上に『姿勢の問題』といえます。単なる社内処分で済ませず、法的責任を追及することで、コンプライアンス軽視と受け取られないよう対外的に強いメッセージを出す狙いがあると考えられます。視聴者やスポンサーへの信頼回復を最優先にしているということでしょう」

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