芥川賞・直木賞「該当作なし」に書店X悲鳴続々「正直、大打撃」「泣いている」作家たちも心配
第173回芥川賞・直木賞の選考会が16日、行われ、いずれも該当作なしと発表された。いずれも該当作なしとなったのは98年1月の第118回以来、27年ぶり6回目。これに書店からは切実な声が上がっている。
未来屋書店の公式Xは同日、両賞とも該当作なしとなったことに「正直に言います。芥川賞、直木賞の売上げがないのは、大打撃ですよ」と投稿。書店では、芥川賞、直木賞受賞作は注目を集めるため、発表直後は作品の売上げが期待できることから、固唾をのんで見守っていたはず。それが該当作なしでショックは計り知れない。「代わりに何ができるか考えなくては。とりあえず、今言える事は本、買って下さい!!」と訴えた。
丸善丸の内本店の公式Xも「芥川賞、直木賞、どちらも該当作なしでした。書店員、泣いてます。お客様も驚いてらっしゃいました」と投稿。「丸善丸の内本店、候補作すべて揃っております!!ぜひ店頭でお手にとって、お選びいただけたらと思います」と必死にPRだ。
ジュンク堂書店天満橋店Xも「まさかの両方とも該当作なしでした…。文芸担当、泣いてます。が!当店には在庫もそろってます!!特に今回の直木賞候補作はどれも素晴らしい読み応えの物語たちです」と呼びかけた。
作家達も今回の決定に書店のダメージを心配。今村翔吾氏は「作家目線はそういうこともあるだろうし、選考委員の先生方が悩まれた結果だろうなと納得するんですが。書店目線になると正直辛いかも…」。村山由佳氏も「芥川賞、直木賞は売れる本を作るためのものではない、のは大前提として、『該当作なし』が全国の書店さんにとってどれほどの大打撃かを思うと胸が苦しい。と同時に、選考委員の方々の心情もまたいかばかりかと思うのです。なんとか受賞作を出したかったにきまってるもの。落とす方が辛いよ…」と心配していた。
