GLAY 不変の絆 同じ方角を向いて歩いてきた30年振り返る TAKURO「素晴らしい風景をGLAYを通じて見させていただいた」
男性4人組ロックバンド・GLAYが、10年ぶりに東京ドームでワンマンライブを開催中だ。昨年5月から続くメジャーデビュー30周年の締めくくりとして開幕したドームツアーで、30年で培った抜群のパフォーマンスを披露している。デイリースポーツの書面インタビューに応じた4人が印象的な景色や出来事から30年を振り返り、長寿バンドになり得た理由を明かした。
昨年5月にメジャーデビュー30周年を迎えた。この1年を「GLAY EXPO」と位置付け、さまざまなステージを踏んできた。ベース・JIRO(52)は「30周年では、本当にたくさんのファンの方たちから温かいお祝いの気持ちをいただきました」と感謝を伝え、ラストを飾る3公演のドームライブに向けて「今回は遠方から駆けつけてくれる方もいらっしゃると思うので、その気持ちを裏切らないようなステージにしたい」と誓う。
30年の間で「一番記憶に残る景色」として最も回答が多かったのは、99年7月31日に千葉・幕張メッセ駐車場で開催された「GLAY EXPO ’99 SURVIVAL」だ。当時の有料コンサートとしては国内最多となる20万人を動員。テレビ、ラジオ、新聞と多くの媒体でステージの模様が取り上げられ、現在まで伝説のライブとして語り継がれている。24年6月開催のライブでは、その20万人ライブのセットリストが完全再現され、人気を博した。
ボーカル・TERU(53)は「あれ以上の景色は絶対に見ることはできないと思う」言い切り、JIROも「30周年イヤーということで過去の映像を紹介していただく機会も多かったのですが、やはり幕張での20万人ライブは、いま客観的に見てもすごい」と自分たちが作った栄光に胸を張った。
ギター・TAKURO(54)は「自分一人では決してかなえられない素晴らしい風景をGLAYを通じて見させていただきました」と前置きし、東日本大震災の爪痕が残る東北でのライブを印象的な出来事と明かした。「ミュージシャンが何をできるかを改めて真剣に考え、少しでも希望の光を届けられるようにという強い思いで臨んだコンサートでした。GLAY EXPOの意味や意義について、毎晩メンバーと話し合っていました。あのコンサートに集まってくれた人たちのまなざしは忘れられません」と振り返る。
ギター・HISASHI(53)は、NHK紅白歌合戦への出場が記憶に残っているという。紅白は97年に初出場し、3年連続で出場。デビュー30周年を迎えた昨年に25年ぶり4回目の出場を果たし、代表曲「誘惑」をパフォーマンス。年末に大きな話題を投下した4人だったが、HISASHIは「日本音楽の番組の最高峰に呼んでいただけたことを光栄に思います」と喜びをかみしめた。
仲たがいや方向性の違いで解散を選ぶバンドは多いが、GLAYは同じ方角を向いてきた。TAKUROは「周りの人たちに言わせると僕らは実に楽しそうにバンドをやっているらしいです。作品作りだけではなく、リハーサルでの休憩中のメンバーの談笑やライブの打ち上げ、ちょっとした空いた時間のくだらない高校時代の思い出話、そんなものでできているGLAYなのでそういった小さなことを大切にしていたら今にたどり着きました。これからもそうしていきたいと思います」と仲の良さを明かし、TERUは「ファンのみんなやスタッフが喜んでくれるとうれしいんですよね。そのために頑張っている」と原動力を明かす。不変の絆でこれからも40、50年とGLAYとして歩んでいく。
