ツートライブ セカンド優勝前に語っていたネタの「最適尺」→芸歴重ね「時間感覚がバカに」M-1の4分は苦手だった

 17日に開催された結成16年以上の漫才師による賞レース「THE SECOND~漫才トーナメント~」は、18年目のツートライブが優勝した。第1試合ではグランプリファイナル史上最高得点の295点をたたき出し、決勝では優勝候補とも言われた囲碁将棋を撃破。テンポの良い「架空漫才」でお茶の間を爆笑の渦に飲み込み、一夜にしてその名を全国に知らしめた。M-1では一度も準決勝まで進出できなかった2人がなぜ頂点に立てたのか。鍵となったのは、自ら語っていたネタの「最適尺」だった。

 昨年8月、漫才ツアー「闊歩旅’24」に関する取材会で2人に話を聞いた。ツアーは元々、芸歴15周年を迎えた23年、ラストイヤーとなったM-1に向けて始めたもの。前回はM-1の制限時間である4分のネタを披露していたが、手応えはいまひとつのようだった。

 たかのりは「やっぱりほんまはここ伸ばした方がお客さん楽しんでくれるんだろうなってところはあった」と振り返り、周平魂は「その時の(自分たちのネタの)最適尺は6分やった」と分析。「6分ぐらいやったらめっちゃウケるけど、4分にした時にウケない」と、4分の尺がハマっていなかったという。

 芸歴を重ねる内に、その最適尺は変化していた。周平魂は「今年は(最適尺が)8分。芸歴重ねて時間の感覚がバカになってる」と苦笑い。たかのりは「びっくりするのが4分でやった時はそんなウケなかったのが、6分とか尺を考えんかったらウケる」と実感を口にし、「4分苦手っす」とぶっちゃけていた。

 それ故、M-1よりも2分長い「6分」で戦える「THE SECOND」は、2人が闘う舞台としてはこれ以上無いほどの最適な舞台だった。

 大阪では名の知れた2人だが、今回の優勝を機に全国的な活躍が期待される。ただ、取材会時点では、東京進出には慎重な様子を見せていた。

 たかのりは「全国の賞レースとかで活躍出来て需要みたいなのが増えれば行きたいとは思う」としながら、「今の状態で行って仕事が増えるとは思わない。2人とも家庭も持っているのでやみくもに行くのはないかもしれない」と冷静に説明。

 周平魂も「今は大阪で漫才ができてるんで、漫才をやるってなったら大阪で全然いいんかなって感じ」と淡々。「皆、東京行ってるから俺らも、みたいな感じはない」ときっぱり語っていた。

 2人が何より大切にしていたのは「漫才を続けること」。「-SECOND」の優勝は「一つの目標」としていたが、優勝から一夜明けた18日までで、副賞で出演権を得た22番組を含めすでに31番組から出演オファーが届き、V特需の渦中にある。

 「-SECOND」で証明された、「自分たちらしい」漫才の可能性。王者として歩みを始めた2人の今後に注目したい。

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