宮藤官九郎氏 橋田壽賀子さんへの失礼な発言を20年たって告白 橋田さんの「老兵は去りゆくですね」に対して
第33回橋田賞の授賞式が、脚本家の故橋田壽賀子さんの生誕100年にあたる10日、都内で開催され、橋田賞に脚本家の宮藤官九郎氏(54)が選ばれた。
ドラマ「不適切にもほどがある」、「新宿野戦病院」、「終わりに見た街」が評価されての受賞に、宮藤氏は緊張気味に「すごい、めちゃめちゃうれしいです」と喜ぶと、橋田さんとの意外な“因縁”を明かした。
「僕いろいろな賞をいただいちゃってるんですけど、橋田賞は絶対にもらえないと思っていて。それは、もう20年位前ですかね、何かのパーティーの裏で橋田先生に紹介していただいて、その時に(紹介者が)『宮藤さんは気鋭の脚本家でどうたらこうたら』と説明してたんですけど、橋田先生が『老兵は去りゆくですね』っておっしゃったんですね。で、『いやいやそんな、生涯現役で書いてください』って言わなきゃいけなかったんですけど、僕めちゃめちゃ緊張してたんで『はい!』って言っちゃったんですよ」
このエピソードで会場の爆笑を取った宮藤氏は「『宮藤くん絶対もう橋田賞取れないよ』と言われて『あ、取れないんだ』と思っていたら、20年たって取ることができました」とまとめた。
授賞式では11日にBS-TBSで「AI橋田壽賀子企画 渡る世間は鬼ばかり 番外編」が放送されるというアナウンスがあり、宮藤氏は「AI橋田壽賀子というのが今度開発されたということで、老兵は去ったと見せかけて、最先端の技術でよみがえる世界なんだなと思いました」とスピーチを締めくくった。
また、同じく橋田賞に選ばれたジャーナリストの池上彰氏(74)が「今日は主催者から、あいさつする人が非常に多いので、1分以内にしろとご下命がございました」と明かした後、新人賞に選ばれた女優の松本若菜(41)が1分ジャストでスピーチを終える離れ業を披露し、場内を沸かせた。
受賞一覧は次の通り(敬称略)。
【橋田賞】連続テレビ小説「虎に翼」(NHK)、「カンブリア宮殿」(テレビ東京)、宮藤官九郎(脚本家)、阿部サダヲ(俳優)、伊藤沙莉(俳優)、池上彰(ジャーナリスト)
【橋田賞新人賞】河合優実(俳優)、奈緒(俳優)、松本若菜(俳優)
【野村昭子賞】草村礼子(俳優)
【橋田寿賀子生誕100年記念特別賞】連続テレビ小説(NHK)、石井ふく子(プロデューサー)
