フジ「楽しくなければテレビじゃない」脱却へ 編成・バラエティ部門を解体・再編 アナウンス室は編成から独立

 会見するフジ・メディア・HDの金光修社長(左)、フジテレビの清水賢治社長(撮影・金田祐二)
 会見するフジ・メディア・ホールディングス金光修社長(左)とフジテレビジョン・清水賢治社長(撮影・金田祐二)
 フジテレビ本社
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 フジテレビと親会社のフジ・メディア・ホールディングス(HD)は30日、都内の同局で定例取締役会を行った。元タレント・中居正広氏の性暴力に端を発するフジテレビの問題で、4月3日に総務省から行政指導を受け、二社は30日に同省へ再発・防止に向けた改革施策を報告した。同局が示した8つの具体策の中には、80年代から掲げてきた企業理念「楽しくなればテレビじゃない」からの脱却が記された。

 長年掲げてきたスローガンを下ろし、新生フジテレビとして生まれ変わる。取材に応じたフジの清水賢治社長は「一切の聖域を残さず、楽しくなければテレビじゃないから脱却し、社会の公器としての役割を果たします」と説明。中堅若手の声を吸い上げ、内外ステークホルダーとの対話を通じて企業理念を見直し、同局のリブランディングを計ることを発表した。

 企業理念「楽しくなければテレビじゃない」について「80年代のフジテレビの躍進を築き上げた一大スローガンであり、良いところがたくさん詰まったスローガン」と語りつつ、社内には「面白ければ他の物を犠牲にしていいんじゃないかという誤解や曲解された考え方がある」と指摘。「楽しいことはとても大事ですが、犠牲の上に成り立つ物ではない。番組という物は面白く感じてもらわないとそれはコンテンツじゃない。条件の下でも面白い番組を作るのがプロ」と思いを語った。

 8つの策の中には、編成局とバラエティ制作局の組織を解体・再編し、アナウンス室を編成局から独立させる策も。「アナウンサーのキャスティングに関して、アナウンサー室自体がイニシアチブが取れるよう、マネジメントできるようにすることに重点を置く」と語った。清水社長は「この改善策を通じて、フジテレビが生まれ変わることをお約束します。われわれの覚悟を皆さまの厳しい目で見届けてください」と改革を誓った。

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