草彅剛 高倉健さんと会話しながら演じた 「こういう風で合ってんですかね」「おう、そのまま行けばいいよ」 主演「新幹線大爆破」

 Netflix映画「新幹線大爆破」(23日から世界独占配信)で主演を務める俳優の草彅剛(50)がこのほど、デイリースポーツの単独インタビューに応じた。今作は2014年に亡くなった俳優・高倉健さん主演で1975年に公開された傑作映画のリブート作品。監督は映画「シン・ゴジラ」を手がけた特撮映画の名手・樋口真嗣氏(59)が務めた。車掌役を演じた草彅は、作品の魅力を紹介し、役者としての矜持ものぞかせた。

 緊迫感のある映画の裏側を、軽やかな“草彅節”で明かした。今作では新幹線に仕掛けられた爆弾に立ち向かう車掌役を演じ、「全部注目してもらいたい」と言えるほどの自信作となった。

 「正直僕はどこ撮ってるかよく分かんなくて。台本が『何車両が外れて-』とか、ボルトがどうこうとか読んでも分かんない。撮影で毎日ネジを締めたり、どこ撮ってんのかなと思ったら終わってた」。そう笑わせつつも、「だから全力でやっていた。その時その時必死になってればいい」と作品の疾走感は抜群だ。

 今作は、高倉健さんが主演を務めた1975年の傑作映画のリブート作品。「僕の人生で常に心の中にいる方。健さんにすごく愛情もいただいた」と深い思い入れがあるだけに、撮影中は「僕は妄想癖の人間なんで、空に向かって会話していた。『こういう風で僕は合ってんですかね、健さん』って、『おう、そのまま行けばいいよ。剛君』と。少しでも意思や作品の魅力を伝えることが僕の使命」と大先輩への敬意も込めて演じきった。

 樋口監督とタッグを組むのは2006年公開の映画「日本沈没」以来18年ぶり。題材も相まって、東北新幹線を上野駅から新青森駅まで計7往復するなどハードな撮影が続き、新幹線のセットでは窓のモニターに車外の風景が流れて「変に酔う」こともあった。

 その中で特に力を入れたのが「感情を途切れさせない」ことだった。「2、3分のシーンで5日ぐらい撮ってんのよ!信じられないでしょう?」と笑うが、だからこそ「夜に甘いもの食べすぎたら顔が変わって(話が)繋がんなくなっちゃう」と細部までこだわった。「それは俳優の醍醐味(だいごみ)。だから選ばれし俳優だよねえ」とおどけたが、その言葉には俳優の矜持ものぞいた。

 特別協力のJR東日本の社員には車掌の細かい所作や心得を教わり、「前日からの行動が大事」と役者にも通ずる気付きがあった。今作は「ただのパニック映画じゃなくて、すごく中に人間のヒューマンドラマが息づいているので、そこを注目してもらいたいですね」。さまざまな思いを乗せた映画が“出発”した。

 ◇新幹線大爆破 新青森駅から東京駅に向けて出発したはやぶさ60号に、時速100キロを下回ると即時に爆発する爆弾が仕掛けられた。犯人の要求は1000億円。車掌の高市(草彅剛)は爆破を回避すべく奔走する。

 ◆草彅剛(くさなぎ・つよし)1974年7月9日生まれ、埼玉県出身。87年、ジャニーズ事務所(当時)に入所。88年、SMAP結成。2016年のSMAP解散を経て、17年9月にジャニーズ事務所を退所。直後に香取慎吾、稲垣吾郎とともにCULENに所属し、「新しい地図」として活動を開始。俳優としての主な出演作は、ドラマ「僕の生きる道」、「青天を衝け」、映画「黄泉がえり」、「日本沈没」、「ミッドナイトスワン」など。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

芸能最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(芸能)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス