重くのしかかる物価高…今年のGWは「自宅で過ごす」人が約半数に 明治安田が家計アンケート
生保大手の明治安田は23日、家計に関するアンケートの結果を発表した。ほぼ全員となる96%の人が物価高を実感し、特に米、野菜の値上がりを感じている人が突出して高い水準となった。また今年のゴールデンウイークに関しては、予算平均が昨年比で約5千円アップと2年ぶりに増加したが、約半数が「自宅で過ごす」と回答し、旅行に出かける人は微増となった。
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国民の生活に大きな影響を与えている物価高。アンケートはそれが反映される結果となった。
物価高による家計への影響について、昨年と比較して「大きく影響を感じる」と回答した人が46・6%。「影響を感じる」の31・9%、「やや影響を感じる」の17・8%と合わせ、実に96・3%が多かれ少なかれ影響があると回答した。
昨年より物価高の影響を感じる費用は、トップが「食料品」で94・2%と、昨年の73・0%から21・2ポイントも上昇。食料品の値上がりが、多くの家計に影響を与えていることが伺える結果となった。昨年より特に値上がりしたと感じる品目は「米」が87・9%、「野菜」が82・6%、「卵」が53・9%で、特に「米」「野菜」の2品目が、突出して高い数字となった。
昨年比の家計支出の増減は、約5割(48・6%)の世帯が「増えた」と回答。昨年の37・5%から11・1%ポイントも増加し、「増えた」理由には「物価高騰による生活費の増加」が90・2%と9割を超え、昨年の83・2%よりも上昇。日々の生活に物価高が重くのしかかり、昨年よりもさらに影響が高まっている状況が浮き彫りとなった。
また今年のGWに関しては、予算が平均3万4935円と、昨年比で5258円アップし2年ぶりに増加となった。GWの予算を増やす理由の上位は「旅行や外出を計画」が48・4%、「物価高の影響」が43・0%と、この二つが突出。物価高の影響を受けながらも、旅行や外出にお金をかける人が増えており、全体の予算を引き上げているとみられる。
GWの過ごし方は「自宅で過ごす」が約半数(46・7%)でトップとなった。「国内旅行」は12・8%、「海外旅行」は1・4%と、ともに昨年比で0・7ポイント増と、物価高、円安の状況下でも旅行に出かける人が、わずかに増加する結果となった。
ほかに、世帯の平均貯蓄額は、賃上げや物価高による買い控えの影響か、昨年比260万円増の1563万円に。「投資をしている」という回答が3割を超え、全体の24%がNISAを利用し、その平均利用額は約300万円となった。
調査は、全国の20~79歳の既婚男女1620人に対し3月17日から24日の期間、インターネットを通じて実施された。
