俳優の西島秀俊（５４）が、映画「Ｄｅａｒ　Ｓｔｒａｎｇｅｒ／ディア・ストレンジャー」（９月公開）に主演したことが２２日、分かった。台湾を代表する女優のグイ・ルンメイと夫婦役で初共演する。

　映画は日本・台湾・米国合作。西島は「全編ニューヨークロケ、セリフの９割が英語という新たな挑戦には緊張感もありましたが、共演のグイ・ルンメイさんの自然で真摯（しんし）な演技とすばらしいスタッフ・キャストのおかげで、いい雰囲気で取り組めました」と撮影を振り返り、グイは西島を「圧倒的にプロフェッショナルでジェントルマン」と絶賛した。

　同作はニューヨークで暮らす日本人の賢治（西島）と台湾系米国人の妻ジェーン（グイ・ルンメイ）が仕事や育児、介護と日常に追われていたある日、幼い息子が誘拐され、殺人事件に発展する。夫婦間の溝が深まっていく中で“幸せな家族”への再生を目指すヒューマンサスペンスだ。

　主演した「ドライブ・マイ・カー」が米アカデミー賞で最優秀国際長編映画賞に輝くなど活躍の場を世界に広げる西島が見えない人種の壁、分かり合うことの困難さなど全世界に届くテーマを熱演。西島は「どう日常を、人生を取り戻していくのか。ブルックリンやクイーンズを背景に、真利子（哲也）監督にしか描けない世界観を味わっていただければ」とアピールした。