【山田美保子のミホコは見ていた!】アップデートする元フジテレビアナウンサー長野智子氏の貫禄と迫力

 24日の「クローズアップ現代」(NHK)は、「放送100年SP テレビが伝えた“あの日”と未来」と題し、時間拡大で放送。ゲストに元NHKアナウンサーの三宅民夫氏、元日本テレビアナウンサーの藤井貴彦氏、そして元フジテレビアナウンサーの長野智子氏を招き、いつものようにMCは桑子真帆アナウンサーだった。

 「あさま山荘事件」や「松本サリン事件」、「東日本大震災」などを貴重な映像や独自取材、証言などで振り返り、都度模索しながら伝えてきた局員や関係者らと共に未来のテレビ報道を展望したのだ。

 拡大と言っても72分の放送。100年を振り返るのは難しいのではないかと思いながら見始めたが、長野氏による的確なコメントの数々が見応えある番組へと仕上げた。

 フジテレビ退社後は夫のアメリカ赴任に伴い渡米。ニューヨーク大学大学院で学びながら現地リポーターとして古巣に出演していた長野氏は、2000年から鳥越俊太郎氏と共に「ザ・スクープ」(テレビ朝日系)にキャスターとして出演する。

 そんな長野氏が冒頭セレクトしたのはアザラシの「たまちゃんブーム」。連日多くの人が見学に来ていたので、取材ではなくプライベートで現場まで見に行ったのだという。自分の目で確かめる、ジャーナリスト・長野氏の原点を垣間見た気がする。

 それからも学生時代や、バラエティを担当していた局アナ時代の視点や感想も織り交ぜながら、わかりやすい文言で伝え続けた長野氏。「同時多発テロ」が起こった翌日、現地へ飛ぼうとしたらマンハッタンの空港が閉鎖されていたのでパレスチナへ飛んだときのエピソードは、まさに現地へ行って自分の目で見て取材したから話せるものだった。

 「自分一人が見ている景色が正義でもなければ正解でもないっていうことを、いつも発信する人が恐れていなければならない」とは番組エンディングの長野氏のまとめ。共演者やテレビ関係者の背筋が伸びた瞬間だった。

 そんな長野氏は昨春より「長野智子アップデート」(文化放送)のパーソナリティを務めているが、先頃時間拡大が発表されたばかり。当初からそれを望んでいたリスナーが多くいた人気番組で、文字通りアップデートし続ける長野氏が、鈴木純子アナや解説委員の鈴木敏夫氏、ゲストらとニュースに鋭く斬りこんでいる。

 ジャーナリスト・長野氏の今がわかるので後輩女性アナにも是非聴いてほしい。「継続は力なり」の遙か上をゆく長野智子氏を筆者も見習いたい。

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