横浜流星 最優秀主演男優賞「自分の中で大きな意味」新人賞→助演男優賞を経て栄冠 日本アカデミー賞授賞式

 第48回日本アカデミー賞の授賞式が14日、都内で開催され、映画「正体」に出演した俳優の横浜流星(28)が最優秀主演男優賞を受賞した。同作に出演した吉岡里帆(32)が最優秀助演女優賞、SixTONES・森本慎太郎(27)が話題賞と新人俳優賞、山田杏奈(24)も同賞に選出され、監督を務めた藤井道人氏(38)が最優秀監督賞に選ばれた。

 覚悟を込めて挑んだ作品で最優秀主演男優を勝ち取った。藤井監督と出会って10年だという横浜は「5年前に自分は新人賞を受賞し、それから助演(男優賞)、今回が主演男優賞。藤井組でこの場にいられていることが自分の中で大きな意味があります。この受賞は『正体』の仲間、この作品を愛してくださった方々のおかげです」と感謝した。

 同作で横浜は殺人容疑で死刑宣告を受けたが脱走し、潜伏を続ける主人公・鏑木を演じた。映画は4年をかけて公開に至った。撮影も23年夏と24年冬との2回に分け、時間経過など、とにかくリアリティーを追求したため、期間の空く撮影で役のメンタルを保つ難しさもあったというが、乗り越えた。

 第43回で新人俳優賞、第46回で優秀助演男優賞と着実にステップアップを果たしてきた。「自分は芝居はうまくないし、人間としても遊びがなく、頑固でつまらない人間です。それを誰よりも分かっているから、本気で身命を賭す覚悟で向き合っています。その向き合いが少し認めていただけた気がした」と安堵(あんど)の表情も見せた。同作からは最優秀監督賞の藤井監督をはじめ、12部門13賞という結果をたたき出した。

 最優秀主演女優賞は「あんのこと」に主演した河合優実(24)が受賞。「信じられない、夢のような思いでいます。未熟者ですが、会場に来て大先輩に囲まれて、この映画という世界に足を踏み入れて良かったと心から思っています」と喜びを語った。

 新設された「主題歌賞」にはMrs. GREEN APPLEが選出され、会場で「ディア・ファミリー」の主題歌である「Dear」を生歌唱した。また、優秀主演女優賞に選ばれていた石原さとみ(38)は第2子妊娠を発表して以降、初の公の場。胸元が大きく開いたドレスで登場し、おなかも少しふっくらした姿でレッドカーペットを歩いた。

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