「パラサイト」から6年 ポン・ジュノ監督が「ザ・バットマン」主演俳優を迎え新作を発表
映画「パラサイト 半地下の家族」(2019年)で、世界的名声を手にしたポン・ジュノ監督(55)が20日、6年ぶりに発表する新作「ミッキー17」(原題)の記者会見を現地メディアに向けて行い、主演俳優のロバート・パティンソン(38)とともに出席した。
本作は、米作家エドワード・アシュトンの小説「ミッキー7」を脚色したSF映画で、舞台は宇宙惑星への移住が可能になった、2054年の近未来だ。プリンターからコピーを出力するかのように、人間が再生できるほど技術が発達した時代、17番目のミッキー(ロバート・パティンソン)が死んだと思った人々が、誤って18番目のミッキーをプリントし、ミッキーが2人になったことから物語が始まる。
ポン・ジュノ監督は「パラサイト-」で見せた鋭い階級・階層、人間の本質に対する問題意識を、本作では“ミッキー”という青年労働者を通して提起。「シナリオを書く時、自然と権力や権威のないキャラクターに惹かれる。ミッキーも、極限状態にある階級労働者だ。だからといって、映画が大げさに“階級間の闘争”を扱っているわけではない。とてもかわいそうな、ミッキーの成長物語でもある」と語った。
ロバート・パティンソンは、ミッキー17とミッキー18の一人二役を演じる。映画「トワイライト」の青白く悲しい吸血鬼や「THE BATMAN-ザ・バットマン-」のダークヒーローなど、重厚な役を演じてきたが、本作では不器用で、かわいそうな青年の顔を見せる。今回の映画で初来韓したパティンソンは会見で「どんな映画でも、ミッキーのようなキャラクターを見たことがないと思う。ポン・ジュノ監督は、全ての俳優が一緒に働きたいと思う監督だ。ポン監督のような人は、世界で4~5人しかいない」と絶賛した。
映画「ミッキー17」は、2月28日より韓国で公開され、3月7日より北米で公開される予定だ。
