キャスターの小倉智昭さんが９日に亡くなったことが１０日、分かった。７７歳。秋田県出身。

　小倉さんは７０年に東京１２チャンネル（現在のテレビ東京）に入社。競馬実況などの実力を大橋巨泉さんに認められ、７６年にフリーに。「世界まるごとＨＯＷマッチ」のナレーションで一躍有名となった。

　フジテレビ系朝の情報番組「とくダネ！」では２２年もの長きにわたりキャスターを務めた。エンターテインメントへの深い知識と愛で鋭い指摘も数々。また、大の五輪ファンとしても知られ、デイリースポーツとはメダル予想も繰り広げ、大会の盛り上げにも一役買った。

　晩年は病気との闘いだった。１６年に膀胱がんを公表すると、その後も病気を隠さず、２１年には肺への転移も公表。昨年は腎盂がんも発覚して左の腎臓を摘出し、治療に専念していた。番組でも闘病の様子も赤裸々に語り、同じ病気の人たちを励まし続けた。