モデルから最旬女優へ 武田玲奈の現在地「女優の仕事を嫌いになりたくない」デビュー10周年の思い

 女優の武田玲奈(26)が、デビュー10周年を迎えた。福島から上京してきたモデル志望の10代の少女は、時を経て、4月期に2作のドラマが放送されるまでに成長。テレビ朝日系主演ドラマ「あなたの恋人、強奪します」(13日スタート、土曜、深夜2・30。ABCで14日スタート、日曜、後11・55)が待機し、フジテレビ系「おいハンサム!!2」(土曜、後11・40)が始まったばかりだ。節目の年にふさわしい活躍ぶりの最旬女優に心境を聞いた。

 テレビ越しに伝わる透明感は、対面するとさらに強まった。インタビュー中は、前に出るわけでも、一歩引くわけでもないトークの距離感が心地いい。年齢以上に大人びた印象を受ける。

 4月期では2作のドラマが放送され、週末の夜を賑わせる予定だ。「あなたの恋人、強奪します」では座長を務めるが「いい差し入れをしようとも考えましたけど、先頭に立ってリーダー的になれるタイプではないので、空回りしそうだなと思ってやめました。主役らしいことはほぼ何もできていないですけど、いい作品を作ることを第一優先にいつも通りいました」と自然体を貫いた。現場でも出過ぎず、引き過ぎないのが武田流だ。

 演じるのはクズ男を強奪する“泥棒猫”の名探偵。依頼人を救うべく、容姿やキャラクターを変えて狙った男性を必ず落とす。赤メガネに三つ編みの野暮ったい素の姿から、相手に合わせて変身する様子が見どころだ。

 「第1話(で変身するのは)はあざとい系。今はもう“あざとい”はポピュラーなジャンルなので、想像はしやすかったです。監督と一緒にどういう風に表現するのか話し合って、ボディータッチの場所や相手との距離感を大事に演じました」

 「第2のくみっきー!発掘オーディション」でグランプリを受賞し、モデルとしてデビューしたのが2014年2月。当時を振り返り「ギャルでした」と笑う。デビューと同時に上京し「将来のことは、まったく考えてなかったです。早めに東京に来られて嬉しい、くらいの感じでした」と回想する。

 当初は演技に興味もなかったモデル志望の少女は、15年3月公開の映画「暗殺教室」で女優デビュー。役作りで髪をショートカットにし「大好きな原作の中に入れている感じがすごくワクワクして、そこから世界が開けていきました。緊張もしたんですけど、それどころじゃないくらい、気持ちはてんやわんやでしたね」と演技の世界にはまっていった。

 「最初はもう必死でした。自分が出た作品を見たときも反省ばかり。なるべく自分が演技している姿は見たくなかったです。拒否までは言わないですけど『わぁ…見てられないなぁ…』って。徐々に見られるようになりました。…うん、徐々にですね」。そう言って、うなずいた。

 今はもう「モデル」ではなく「女優という意識です」と言い切る。ドラマで演じる泥棒猫のようにすぐさま変身したわけではないが、10年の時が武田を現在地へと運んできた。「女優の仕事を嫌いになりたくないです。まわりで辞めちゃう子もいたので、ずっと好きなまま、長く心身共に健康的にやっていきたいです」。女優業への向き合い方も絶妙な距離感で地に足がついていた。

 ◇武田玲奈(たけだ・れな)1997年7月27日生まれ。福島県いわき市出身。2014年2月に「Popteen」のレギュラーモデルとしてデビュー。15年に週刊ヤングジャンプの巻頭グラビアで注目を集め、史上初めて年間5回登場した。同年、女優業に進出。主な出演作は、映画「人狼ゲーム インフェルノ」、ドラマ「仮面ライダーアマゾンズ」など。13日にはフジテレビ系「PICU 小児集中治療室」SPの放送、6月には映画「おいハンサム!!」の公開が待機中。

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