カーネル・サンダース人形を「人形納め」 道頓堀川から奇跡の帰還 KFC「老朽化進み保管困難に」「親しみ愛してくだり感謝」

 日本ケンタッキーフライドチキンを運営する日本KFCホールディングスは19日、1985年の阪神優勝時に道頓堀川に投げ込まれ、2009年に発見されたカーネル・サンダース人形を老朽化が進んだことから8日に住吉大社(大阪市)で「おかえり! カーネル」人形納めを行ったことを発表した。

 同社は「昨年のプロ野球シーズン終盤戦の盛り上げにも一役買った『おかえり! カーネル』でしたが、老朽化が進みこれ以上の保管が困難になった」として「おかえり!カーネル」人形納めを実施したことを報告。同社代表取締役社長をはじめ役員が参列。「神前に玉串をささげる玉串奉奠(たまぐしほうてん)などで「おかえり! カーネル」へ感謝とお別れを告げました。お供え物には、御神酒に加え、オリジナルチキンを奉納するなどKFCらしい式となりました」と説明した。

 同社はXでも「道頓堀川から奇跡の生還を果たして以来 幸運の象徴として15年間、私達を笑顔で見守ってくれていた【おかえり!カーネル】ですが このたび人形納めをしてきました。親しみ愛してくださった皆さまに感謝申し上げます」と人形納めの行う写真と共に投稿した。

 1985年の阪神リーグ優勝の際、日本ケンタッキー・フライド・チキン道頓堀店(現在は閉店)のカーネル・サンダース人形が、興奮したファンによって胴上げされた後、道頓堀川に投げ込まれ行方不明となった。

 阪神は翌年以降から成績が低迷。2003、05年のリーグ優勝時にも、日本一にはなれず、いつしかファンの間で「カーネル人形の呪い」とささやかれていた。その後、カーネル人形は24年後の09年3月10日に水辺工事作業中の工事関係者によって発見された。

 人形は「おかえり!カーネル」と命名され、損傷こそ激しかったものの、各イベント会場やKFC阪神甲子園店での展示などで広く一般公開。その後は同社関西オフィス(大阪府大阪市)の受付で保管してきた。

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