ルフィ事件の指示役が接見時にビデオ通話した相手は首謀者か?突き上げ捜査の突破口に 元刑事が指摘
「ルフィ」などと名乗って広域強盗事件を指示したとされる今村磨人容疑者(39)が警視庁原宿署に勾留中だった2月下旬、接見室で弁護士が持ち込んだスマートフォンを使ってフィリピンにいた人物とビデオ通話した疑いがあることが分かった。元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏は30日、デイリースポーツの取材に対し、その“人物”が首謀者であれば、組織のトップに捜査が及ぶ「突破口」になる可能性を示唆した。
捜査関係者によると、弁護士は広島弁護士会所属の加島康介被告(48)=詐欺罪で実刑判決、控訴審公判中。加島被告が2月下旬、接見室でアクリル板越しに面会した今村容疑者にスマホで外部の人物とビデオ通話させるなどし、窃盗容疑の証拠を隠滅した疑いがあり、警視庁は28日に証拠隠滅容疑で広島県東広島市にある弁護士の事務所と自宅を家宅捜索した。
通話した相手は「JPドラゴン」と呼ばれるフィリピンを拠点とした組織の日本人幹部とみられ、警視庁はこの幹部が特殊詐欺事件への自身の関与を話さないよう今村容疑者に口止めしたとみている。加島被告は接見後、今村容疑者の弁護人には選任されなかった。
小川氏は「指示役である今村容疑者より上の人間である“首謀者”が『俺の名前は絶対に出すな』と念押ししたと考えられる。弁護士が警察署の接見室で共犯関係者からの伝言を口頭ですることは可能かもしれないが、スマホでビデオ通話させることなどは通常、考えられない。そのために、この弁護士が送り出されたのか?今村容疑者の専任弁護士からは外れたようだが、家宅捜索によって、その関係性が明らかになっていくのではないか」と指摘した。
秘密裏に行われたはずの密室での「ビデオ通話」がなぜ明るみに出たのか。小川氏は「今村容疑者が同房の者に漏らした可能性もある。あるいは、一連の特殊詐欺事件において組織内に仲間割れが起きていて、内部告発的に警察に今回の情報を寄せた者がいる可能性もあるのではないか」と推測した。
その上で、小川氏は「ルフィはあくまで実行役の上にいる指示役。さらに、その上には首謀者がいる。捜査本部は既に首謀者を把握しているが、まだ逮捕状を請求するまでには至っていないと思われる。その首謀者の身柄確保までの『突き上げ捜査』の突破口になるのではないか」と今後の展開に注目した。
