中村獅童&寺島しのぶ 初の夫婦役 歌舞伎座公演に獅童が推薦 山田洋次氏が演出

 映画監督の山田洋次氏(91)が初の歌舞伎座演出を務める「錦秋十月大歌舞伎・文七元結物語(ぶんしちもっといものがたり)」(10月2日初日・同劇場)の制作発表会見が11日、都内で行われた。

 「文七元結物語」は幕末から明治にかけて活躍した落語家の三遊亭圓朝が口演した人情噺で、歌舞伎としても1902年の初演以来、数々の名優が演じてきた人気作。腕の良い左官だが、ばくちに溺れる長兵衛を中村獅童(50)、その女房お兼を寺島しのぶ(50)という同級生コンビが初の夫婦役で共演する。

 獅童は過去に寺島が「自分が男だったら歌舞伎に出たかった」と言ったことを覚えており、出演を推薦。歌舞伎座公演に初出演となる寺島は「山田監督が書くオリジナルの文七物語に没入して、お客さんに劇場に来て良かったと言ってもらえるよう、腹をくくって頑張ろうと思っています」と意気込んだ。

 山田氏は「獅童さんと話をする中、寺島しのぶさんと子供の頃から仲良く、けんか友だちだったと楽しそうに語っていて、とても良い夫婦役になるのではないか」と話した。

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