本社主催イベント「第１２回　デイリースポーツ青少年将棋大会　関東大会」（後援＝公益社団法人日本将棋連盟、協賛＝株式会社文明堂神戸店、ロート製薬株式会社、左海醤油工業株式会社、トーラク株式会社、ロッテ株式会社）が５月２８日、東京・江東区文化センターで行われ、幼児から高校生までの計１７４人が、年代・階級ごとの５クラスに分かれて熱戦を繰り広げた。各クラスの成績上位者には、大会審判長の藤田一樹日本将棋連盟指導棋士よりメダル、賞状、賞品が手渡された。

　永井英次デイリースポーツ常務取締役のあいさつに続き、昨年の高校生クラス準優勝者でもある麻布高等学校２年・石井航太朗さんによる力強い選手宣誓で対局開始。参加者は真剣な眼差しで、勝利への一手を指した。

　ハイレベルな高校生クラスを制した東京・江北高等学校１年の堀下悠さんは、小学２年生から父との二人三脚で磨き上げた冷静な駒運びで強豪を次々と撃破。「自分が得意な戦型に持ち込むことができ、落ち着いて指せたことが勝利につながった」と勝因を分析し、「優勝者の名に恥じぬよう、今後も棋力向上のため努力していきたい」とさらなる高みを見据えた。

　中学生クラス優勝の千葉・市川市立第１中学校３年生の德永研吾さんは、５歳から将棋に没頭。「東の所司、西の森信」と関西の森信雄一門と並び称される名門の所司一門で腕を磨く。無傷の５連勝に「決勝戦では薄い自玉にかなり迫られピンチだったが、そこで我慢して受けの手を指せたのが結果につながったと思う」と胸を張った。

　小学生クラス優勝の東京・文教大学付属小学校６年生・岩崎夏子さんは、「とてもいい将棋を指せた」との言葉通り、決勝では危なげなく寄せ切る完勝劇。憧れる渡部愛女流三段と内山あや女流初段のような女流棋士となるべく、「小学生女子名人戦で優勝すること」を次の目標に掲げた。

　交流戦Ａクラス最優秀賞は、昨年同クラスで優秀賞に輝いた神奈川・横浜市立小菅ヶ谷小学校３年生の佐相樹さん。「優勝する自信がありました」と堂々の一年越しのリベンジで、「来年は小学生クラスで優秀な成績を」とさらなる飛躍を誓った。

　交流戦Ｂクラスは東京・荒川区立第四峡田小学校２年生の小島寛史さんが最優秀賞に。プロ棋士の室岡克彦八段が講師を務める荒川こども将棋教室で腕を磨く。贈呈されたメダルをうれしそうに眺めながら「小学生の大きな大会で優勝したい」と青写真を描いた。

《日本将棋連盟・藤内忍指導棋士六段の所感》

「本大会に出会ったのが約４０年前（関西のデイリー青少年将棋大会）です。このご縁で現在は運営者として携わっております。参加選手はお行儀も良く将棋の内容はさることながらレベルも年々向上しているように感じます。東西の大会出場者の中からプロ棋士が出ているのも頷けます。“読む”という共通点から新聞と将棋は相性が良い文化ですので継承して頂きたいですね。本大会はデイリースポーツ様の熱意、参加者と読者、関係各位のご支援で成り立っています。この大会と紙面に出会えた喜びに厚く御礼申し上げます」

　藤内忍（とうない・しのぶ）１９７４年８月２３日生まれ、兵庫県出身。１９８７年、内藤國雄九段に入門し、奨励会入会。２０２１年４月から指導棋士６段。

◆全参加者名（１７４人※敬称略）

【小学生クラス】

岩崎夏子（優勝）、祝井千空（準優勝）、山本春馬（三位）、窪田伸平（三位）、今井律生、福島良、七田直人、石川天武真、菅原諒、小川陽喜、佐藤恭佑、宇佐美慧士朗、清水雷、小﨑斉士、野村広葵、加藤有、加藤迅、菊池祐伍、池上岳、在國寺晴太、川島誠史、鈴木泰良、松川知真、青山航大、井上颯、森川葵、中澤慧、小嶋純青、金子眞、小泉知大、斉藤湧斗、畑俊太郎、加藤綾人、大鶴路加、北澤初音、竜崎遥正、森山慧一、堀部鉄幹、原樹、川口温樹、高部龍真、赤梅良太、高井椋介、鈴木柊馬、竹村陽真、岸野心太朗、市倉広都、梶皓成、森田健斗、鈴木那由大、鈴木翔悟、深田翔、西垣圭＝計５３名

【中学生クラス】

德永研吾（優勝）、後藤宇太（準優勝）、三好剛瑠（三位）、川村洸月（三位）、小西春輝、藤本修己、竹生田京佑、高橋颯季、笠原悠希、滝上昊生、西方湊、松原育真、生沼世名、小笠原凛、小海琥暖、伊藤瑛悟、田ノ岡優輔、奥田歩穂、鈴木輝、湯本理、河野隼司、井上泰佑、末廣悠良、小池健太、山岸拓、村谷謙澄、西嶋悠太、清水竣介、金成玲雄、井上登輝生、長友祥之介、梶谷旺資、川田宇太郎、武田光生、鳥越圭吾、土山敬大、福田啓悟、内田弓月、中村暖大、今村篤大、西垣元和郎、安田ゆかり、岩室心、鈴木大喜、佐々木奏翔、水谷直樹、増田翔、市川陽翔、加藤彰崇＝計４９名

【高校生クラス】

堀下悠（優勝）、石井航太朗（準優勝）、有浦大貴（三位）、相田耕次郎（三位）、泉山神楽、平田竜太郎、菊池紘喜、鈴木悠暉、佐藤哲平、蘇武伸之輔、田中優一、木下壱ノ介、道具竣太、大塚智直、南方継之助、佐藤世梛、岡野陽駿、安田幸志、金森蒼依、木村優太、坂牧瑛太＝計２１名

【交流戦Ａクラス】

佐相樹（最優秀賞）、竹内乙晴（優秀賞）、米田諭広、赤木直倫、安田結矢、石塚拓実、鈴木零、坪倉明佳、佐藤瑶暉、藤原理、栗本龍之介、藤井佑人、石川永一朗、田草川晴馬、栗田大和、吉川智喜、大塚洸太朗、織戸航、織戸駿、佐野佑真、西田百合奈、三浦進太郎、来住純之介、猪瀬錬太郎、石丸和樹、小町知幸、石井夏帆＝計２７名

【交流戦Ｂクラス】

小島寛史（最優秀賞）、伏江蒼佑（優秀賞）、佐藤連、三箇山葉、石津遥真、広瀬聡流、坪井蒼眞、中澤晟、水越葵、石川陽菜、李一輝、竹中千晶、下村涼真、中橋恵、江尻仁太朗、酒寄穂高、小川瑞生、古賀順、岸野圭太朗、鈴木六徳、近藤英理、中島貫志、山本大地、梶木優晴＝計２４名