政治家女子４８党（旧ＮＨＫ党）前党首の立花孝志氏（５５）が７日、国会内で会見し、党首復帰を表明した。代表には副党首だった斉藤健一郎参院議員（４２）が就き、現党首の大津綾香氏（３０）を６日付で党から除名したと発表した。

　前参院議員のガーシー容疑者（５１）が帰国しなかったことを受け、３月８日に立花氏が引責辞任。大津氏に党首を譲ったが、党の代表権をめぐって立花氏と大津氏は激しく対立。立花氏は、大津氏側が党の銀行口座の名義を変更し、９００万円を不正に引き出そうとしたと指摘。「解党する危険性があった」と除名理由を説明した。

　この日、総務省などに代表変更届を提出したが、都内で会見した大津氏は「党首交代は承認していないし、一切同意をしていない」と主張。「立花氏の人件費や資金の流れが不明瞭で、不正使用がある可能性がある」とし、弁護士とともに第三者委員会を立ち上げ調査するとした。

　国政政党に２人の党首が並び立つ異常事態となったが、立花氏は「国会議員が２人いて、前々党首の私がいる我々が、正統なメンバーであることは間違いない」と正当性を主張。ガーシー騒動から１カ月もたたないまま、政女党は再び除名問題に見舞われた。

◆政女党と大津氏を巡る経緯◆　

１月１３日　大津綾香氏が政治団体・政治家女子４８党から目黒区議選立候補を表明

　３月８日　立花孝志氏がＮＨＫ党党首を辞任。党名を政治家女子４８党に変更し、大津氏が党首に就任

　１３日　党が神奈川県知事選で、大津氏擁立を発表

　２９日　黒川敦彦幹事長（当時）と大津氏の政治資金パーティー開催や内容をめぐり、立花氏が対立。党に取り付け騒ぎが起きているとして、立花氏は代表権の返上を要求

　３０日　大津氏が立花氏とのＬＩＮＥを公開し「もう話すことはありません」などとツイート

　４月６日　大津氏が「政治家女子４８党の資金ショートと口座凍結についてご報告」として、７日に都内で会見を開くと発表