ガーシー容疑者、4・13旅券失効でも逮捕に障壁「国際手配も形式的」元刑事が解説

 参議院で国会欠席を続けて除名となり、警視庁が暴力行為法違反(常習的脅迫)などの疑いで逮捕状を取ったガーシー(本名・東谷義和)容疑者(51)について、外務省は23日、旅券返納命令を出した。期限は4月13日。ガーシー容疑者が返納に応じなければ旅券は失効する。警察当局は国際刑事警察機構(ICPO・インターポール)を通じて国際手配する方針とされている。

 24日にはガーシー容疑者の兵庫県伊丹市の実家に家宅捜索が入った。ガーシー容疑者は同日、インスタグラムで生配信し、「77歳のオカンだけは、ほんまに勘弁して下さい」などと号泣しながら訴えかけた。

 事件は急展開を迎えた形だが、元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏はデイリースポーツの取材に対し、逮捕が簡単ではない現実も明かした。

 ガーシー容疑者の実家の家宅捜索については、犯罪に関わった動画で得た収入の送金記録や、脅迫に使った映像などが実家にある可能性を指摘。しかし一方で「容疑者、被疑者がいやがるところ、弱いところを突くっていうのが警察の常とう手段」と説明した。これはガーシー容疑者だけの特別なケースではなく、警察側からの「それ(実家の家宅捜索など)がいやなら出頭してこい」という意思表示の意味合いも含んでいるという。

 ガーシー容疑者は生配信で「77歳の母親を拘留して何になる」などと発言していたが、小川氏は「個人的な見解」とした上で、国会議員の身分のまま日本に帰国し、陳謝して、任意で事情聴取受けていた方が「結果的にはよかったんじゃないか」と語った。かたくなに帰国を拒んだことで、かえって事態が悪化したと分析した。

 旅券失効の期限が迫り、ガーシー容疑者がジワジワと追い詰められているようにも見えるが「容疑者自身は国外ですから警察は歯がゆい思いをしているはず」と警察側の心理を説いた。4月13日までに返納に応じなければ、旅券は失効となる。しかし、失効したからといって、すぐにUAE当局が不法滞在で逮捕するとは限らないという。

 ガーシー容疑者は10年有効のゴールデンビザを所持していると言われており、旅券が失効になってもビザが失効となるとは限らない。不法滞在の解釈はUAE次第であり、罪名等から考えると滞在自体は問題とされない可能性が高い。「国際手配も形式的なもので、みなさん『すぐ捕まる』なんて思ってますが、非常に難しいと思います」と見解を示した。

 旅券が失効となった場合はUAEがガーシー容疑者を“かくまう”形となってしまう。しかし「ドバイは、一定数ですが、そういった人達が世界中から集まっているのも現実です。日本人でも何年も前に旅券返納命令が出て、手配されてる者も普通に生活してる。そういう人が世界中から集まってるような場所ですから」とそもそもの常識が違うということも説明し、逮捕には高いハードルがあることを強調した。

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