スシロー迷惑行為動画 撮影者、拡散者も書類送検へ 行為者に偽計業務妨害の疑い
大手回転ずしチェーン「スシロー」の岐阜市内の店舗で、客が卓上のしょうゆ差しの注ぎ口をなめるなどする迷惑行為を捉えた動画が拡散した問題で、岐阜県警が行為者について偽計業務妨害の疑いで捜査していることが9日、捜査関係者への取材で分かった。動画の撮影者と、SNS上で最初に動画を拡散させた知人とみられる関係者も含め、計数人を月内に書類送検する方針。
利用客による悪質ないたずら行為は各地の飲食店で相次いで発覚しており、同県警による書類送検方針は他の事案に影響を与える可能性がある。
捜査関係者によると、捜査対象はいずれも未成年とみられる。県警は、しょうゆ差しなどを汚した行為が器物損壊容疑に該当するかどうかも検討する。一方、行為者と保護者がスシロー側に謝罪したことなどを考慮し、逮捕はしない。
スシローを運営する「あきんどスシロー」(大阪府吹田市)は1月から今月にかけて、岐阜市の「岐阜正木店」で①しょうゆ差しの注ぎ口をなめる②未使用の湯飲みをなめる③回転レーン上のすしに指でつばを付ける-といった迷惑行為があったと公表。行為者と保護者から謝罪を受けたが「引き続き刑事、民事の両面から厳正に対処する」としていた。
偽計業務妨害罪とは、うその情報を流したり他人を欺いたりするなどして人や企業の業務を妨害する犯罪。法定刑は3年以下の懲役または50万円以下の罰金。アルバイト先の飲食店で一度捨てた食材をまな板に戻す様子を写した動画をインターネット上に投稿した「バイトテロ」事件でも同罪が適用された。
