宝塚 月組・鳳月杏主演「ELPIDIO」大阪公演初日 千秋楽まで疾走誓う

 宝塚歌劇月組スター鳳月杏主演の「ELPIDIO~希望という名の男~」が3日、梅田芸術劇場シアター・ドラマシティで初日を迎えた。

 KAAT神奈川芸術劇場で11月21日~27日まで上演され、鳳月にとっては「出島小宇宙戦争」に続く2度目の東上作品となる。作・演出・振付はタカラヅカ出身の謝珠栄氏で、オープニングのダンスシーンも圧巻。声高に社会的なメッセージを訴えたかと思うと、一転コメディータッチな部分になるなど展開も早い。

 鳳月は複雑な過去を持つ詩人と、粗野な侯爵の二役をシリアスに、そしてコミカルに主人公を演じた。ふとした表情にも、過去が浮かび上がった。また三拍子そろったスターだけに、謝氏の凝った振付を生き生きと踊りきった。軍服や黒燕尾なども、抜群のプロポーションを際立たせた。

 ヒロインの彩みちるは、芝居巧者でインテリジェンスで自我を持った貴族夫人を嫌みなく、ひたむきな女性として演じた。鳳月演じる主人公との道ならぬ恋も、二人のもつ気品でタカラヅカらしさを醸し出した。

 若手スターの彩海せらは、物語の鍵を握る人物セシリオ役。見せ場もあり、きっちりとこなした。そのセシリオとの絡みが多い蘭世惠翔は華やかさで、きよら羽龍は赤毛とそばかすでまるで長靴下のピッピのようなキュートさで目を引いた。

 コミカルパートを受け持った、輝月ゆうまと蓮つかさも実力者。テンポ抜群の芝居で、観客の笑いを誘っていた。また歌の部分もしっかりと聞かせていた。

 初日前日に行われたゲネプロで、鳳月は「千秋楽まで完走できるようつとめます」とあいさつしていた。

 12月11日まで。

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