M-1挑戦のウクライナ人女性 ナイスアマチュア賞を受賞「新しい夢をみることができた」

 ロシアの侵攻から日本に逃れたウクライナ人女性のユリヤ・ボンダレンコさん(30)が26日、大阪市内で行われた「M-1グランプリ2022」1回戦に出場。惜しくも1回戦突破とはならなかったが、最も輝いたアマチュアに贈られる「ナイスアマチュア賞」を受賞。故郷への思いを乗せ、客席に笑いを届けた。

 ユリヤさんは6月に単身で来日し、支援者の吉村大作さん(42)と「ウクライーニヤン」を結成。「笑うことで、ウクライナの方々の明るい人柄が伝わるんじゃないか」と話す吉村さんの発案で、M-1への出場を決めた。しかし、ユリヤさんにとっては初めて触れる「漫才」という文化。どんな大会かも分からなかったというが「ウクライナの人々は、とても良い笑いのセンスを持っている」と明るく練習に励んだ。

 迎えた本番では、ユリヤさんが「五・七・五」のリズムで、日本での生活や吉村さんに対しての毒舌をふりまく漫才を披露。初めての大舞台となったが、「私は大丈夫。ただ、大作さんがちょっと」と相方をいじる強心臓っぷりを見せた。笑顔を絶やさないユリヤさんだが「戦争のあとで、心から笑うことができるか分かりませんでした」と打ち明け、「でも、漫才をしていると、心がリラックスできた。また新しい夢をみることができました」と滑らかな日本語で振り返った。

 結果発表のライブ配信は2人で鑑賞。「ナイスアマチュア賞」に選ばれると、ユリヤさんは画面を見つめながら、満面の笑みを見せた。1回戦突破とはならなかったが、吉村さんは「(ユリヤさんが)楽しくやってくれたのでよかった」と話し、喜びを分かち合っていた。

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