中村壱太郎 父・鴈治郎と「バチバチ」 歌舞伎特別公演に吉村知事「心を豊かに」
歌舞伎俳優の中村壱太郎(31)が1日、大阪市役所で「歌舞伎特別公演」(9月8~11日、大阪松竹座)の記者発表会に出席した。
上方伝統芸能など大阪の文化芸術を支援する「大阪文化芸術創出事業」の第一弾を飾る同公演。会見には、歌舞伎俳優の中村鴈治郎(63)、片岡愛之助(50)のほか、吉村洋文大阪府知事(47)、松井一郎大阪市長(58)も出席した。
若手のホープとして活躍する壱太郎。「僕らの世代は歌舞伎にふれるということ自体、なかなかないと思う」としつつ、「若い世代にも伝わる歌舞伎をやりたい」と意気込みを語った。第二部「神霊矢口渡(しんれいやぐちのわたし)」では、純粋な娘お舟を演じ、お舟の恋に立ちはだかる強欲非道な父頓兵衛を実父・鴈治郎が演じる。壱太郎は「普段は仲良くしてますが、(公演が開催される)4日間はバチバチと戦って、熱い舞台を繰り広げたい」と宣戦布告した。
新型コロナウイルスの影響で、今もなお閉塞(へいそく)的な日々が続く。吉村知事は本事業の第一弾として歌舞伎を選んだ理由について「順番は意識していない」と強調したが、「歌舞伎などの文化芸術は人の心を豊かにする」と期待を込めた。