坂東竹三郎さん死去 89歳 骨髄異形成症候群 上方歌舞伎支えた女形

 上方歌舞伎を支える女形として活躍した歌舞伎俳優の坂東竹三郎(ばんどう・たけさぶろう、本名岡崎正二=おかざき・まさじ)さんが17日午前11時28分、骨髄異形成症候群のため大阪市の病院で死去していたことが21日、分かった。89歳。葬儀は家族で行った。

 理容室を営む家庭の出身で、49年に尾上菊次郎の弟子となり、尾上笹太郎を名のり初舞台。59年に三代目坂東薪車(しんしゃ)と改名。67年に五代目板東竹三郎を襲名した。

 若い頃は美貌で鳴らし、近年は情愛深い母親や格調高い武家の妻、意地悪な敵役まで幅広い役柄で熟練の芸を披露。「封印切」のおえん、「吉田屋」のおきさなど上方の花車方や、スーパー歌舞伎セカンド「ワンピース」の女医ベラドンナなどの新作歌舞伎でも存在感を発揮した。

 自主公演では復活狂言にも取り組み、関西に居を構えて上方歌舞伎の振興と後進の育成に尽力した。2016年には「使命というほどではありませんが、上方歌舞伎を残したい一心でやってきて(中略)生きている限りは上方歌舞伎の力になれれば」と語っていた。

 最後の舞台は昨年12月の南座「雁のたより」の仲居お君。78年には上方舞の東山村流の二世家元となり、山村太鶴を名のった。

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