田中希実の複数種目挑戦 五輪金・野口みずきさん「想像するだけでイヤ」
2004年アテネ五輪の女子マラソンで金メダルを獲得した野口みずきさんが12日、TBS系「サンデーモーニング」に出演し、陸上の日本選手権に出場している田中希実(豊田自動織機)の挑戦のすごさを語った。
田中は10日に1500メートルで優勝。さらにこの日は800メートルと5000メートルにエントリーしていた。800メートルの決勝と5000メートルの決勝のインターバルは75分。野口さんは「いやー…」と一瞬言葉を失った。
田中が30分のインターバルで複数の種目に出場したこともあると言及した上で「まだ30分ぐらいの間隔だったら、勢いで走れると思うんですよね。ただ、70分以上っていうと(筋肉に)乳酸がけっこうたまってくる状態なのかな」と長めのインターバルの方がかえって疲労が蓄積すると分析した。「足が重くなってくるんですよ、乳酸がたまってくると。なのでその辺がちょっと心配です」とけがには注意を促したが「彼女だったらそういうこともこなしてしまいそう。800も5000ももしかしたら優勝してしまうかも」と期待を寄せた。
ただ、タイプの違う2種目のエントリーには「想像するだけでイヤです、わたしも。絶対キツいと思います」と信じられないといった様子。「それだけ世界で戦うための覚悟っていうのが見受けられるのかな」と感心するばかりだった。
田中はこの日800メートルで2位、5000メートルは見事に優勝を飾った。4日間で5本のレースをこなした形だが、5000メートルのレース後には「案外余裕を持てた」とコメント。野口さんの心配を吹き飛ばす、想像を上回る鉄人ぶりを見せた。
