２０１４年４月、「バイキング」（フジテレビ系）初回の月曜からスタートし、２０１５年３月には月～金の帯ＭＣに。２０２０年９月にタイトル変更され、３時間枠に拡大されても帯ＭＣを続けた坂上忍の「バイキングＭＯＲＥ」が、いよいよ４月１日、最終回を迎える。

　終了が発表されてからは、ウーマンラッシュアワーの村本大輔や、「タイタン」社長の太田光代氏ら、坂上が「いま会って話したい人」とのスペシャル対談企画を不定期でオンエア中だ。１８日は、いわゆる「森友問題」をめぐる財務省の公文書改ざんを苦に命を絶った亡き赤木俊夫さんの妻・雅子さんが登場。社会派であると同時に、ハートがあり、男気に溢れる坂上の人となりが全面に出るシリーズだ。

　また、坂上が東北に足を運び、“お手伝い”や“応援”をするロケは毎年続けられ、今年も伊藤利尋アナやサンドウィッチマンを従えて行われた。出演者の中には、坂上が被災地の小学生に演技指導をしたことが「いちばん心に残っている」と言う人がいるぐらい。坂上の優しさが多くの視聴者の感動を呼んだ。

　だが、坂上がゲストや専門家とトークバトルを繰り広げる印象が強い「バイキング」にはネットを中心に批判の声が少なくなかった。それが毎日のようにネットニュースにあがるため、火曜レギュラーのヒロミや木曜レギュラーの薬丸裕英は「見ないほうがいい」と頻繁に助言していた。坂上も「考えが、ぶれるから」と一切エゴサーチをしなかった。

　「帯の生ワイド以外にも多数レギュラーを抱えているのに、いつ、こんなに勉強をし、どうやってロケのスケジュールを捻出しているのか」は、業界人でさえ不思議に思っていたこと。それも含めて坂上は闘ってきたのだ。

　スタッフも共演者もそうした坂上を見てきたからこそ、「お疲れ様でした」の想いと感謝をどんなふうに伝えようかと日々思案中。出演者であり、番組の大ファンだった私も、その一人だ。来週、再来週合わせて放送は、あと１０回。８年間の集大成、坂上忍の「バイキングＭＯＲＥ」を満喫したいと思う。