乃木坂・生田絵梨花 涙の卒業公演 “万能アイドル”歩んだ10年 ファンと別れ

 乃木坂46の生田絵梨花(24)が15日、横浜アリーナで卒業コンサートを行った。グループとしては1年10カ月となる“満員公演”で、14日との2日間で計2万人を動員。生田はピアノの弾き語り3曲を含む26曲をパフォーマンス。“万能アイドル”としてグループを支えた生田は「乃木坂46に入って良かったと心から思ってます」と万感の思いを込めた。大みそかの紅白歌合戦でグループの活動を終え、女優業を中心に活動していく。

 1期生として11年8月に加入して10年。グループ随一の人気を誇った生田が、節目のステージを踏んだ。1曲目はステージ中央に置かれたピアノに向かい「あなたのために弾きたい」を弾き語り。3時間のステージで、披露した28曲中の26曲に登場した24歳は、万感の思いを込めて言葉を紡いだ。

 「10年間、幸せに過ごすことができました。楽しいことばかりじゃなくて、つらいこともたくさんあったはずだけど、今、当たり前にあった日常がなくなるというのがすごくさみしいです」

 シングル表題曲の初センターは10作目の「何度目の青空か?」。グイグイ引っ張る立場ではなかったが、圧倒的人気でグループを支えた。19年1月発売の写真集の週間売り上げ17・9万部は女性ソロ歴代1位(オリコン調べ)。歌唱力や3歳から始めたピアノの腕前だけでなく、演技力も折り紙付き。多数のミュージカルの舞台を踏み“万能アイドル”として歩んできた。

 加入当初は「10年も続けられるとは思ってなかった」と述懐。殻にこもることもあり「多分絡みづらいと思っていた人もいたんじゃないかな」。それから10年。とがった部分は融解し仲間や後輩との距離はグッと縮まった。「今の私はすごく笑っててすごくしゃべるのが好きで、乃木坂が大好きでたまりません」と言い切り「そうさせてくれたのは皆さんです」と感謝した。

 この日の会場は満員。コロナ禍で収容に制限をかけてきたが、フル動員で卒業に花を添えた。ステージ最終盤にはキャプテンの秋元真夏(28)から手紙を読み上げられ、落涙。「乃木坂46に入って良かったと心から思ってます」。笑顔と涙を交え、ファンに別れを告げた。

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