橋幸夫 予定を大幅超約3時間ステージ 歌手ラストツアー開幕「まだ私は元気です!」

 80歳の誕生日となる2023年5月3日を最後に歌手活動を引退する歌手の橋幸夫(78)が8日、東京・福生市民会館で、全国160カ所を巡るラストコンサートツアー「人生は長いようであっという間 夢を持って生きよう!」の初日を迎えた。

 最後の勇姿を見届けようと遠方からも多くのファンが駆けつけ、定員の半数以下となる約400枚のチケットは完売。10月に行われた会見で“声帯の衰え”を引退理由に挙げた橋だったが、「まだ私は元気です!」と開口一番。その言葉を体現するかのように、デビュー曲「潮来笠」から最新シングル「この道を真っすぐに」(22日発売)などメドレーを含む全21曲を力強く歌い上げ、華麗なドラムさばきをステージ初披露するなど予定を大幅に超える約3時間のステージで、健在ぶりを見せつけた。

 MCでは歌手デビューへの道のりや、歌姫・美空ひばりさん(享年52)との熱愛騒動、19回出場した紅白歌合戦の裏話など“昭和の大スター”としての遍歴をたどるようにトークに花を咲かせ、ラストはレコード大賞を受賞した吉永小百合(76)との名曲「いつでも夢を」を歌唱。

 「人間誰でもちっちゃい夢でも、大きな夢でも持たなきゃいけない」と上限いっぱいの観客に“夢”を届けた橋は、「大人たちに仕組まれてやってきた芸能界なので、自分の思いで何かをしたいというのが理想だった。これからは自分が思うものを夢としてやっていきたい。今計画していて、来年発表しますから」と今後の活動についても含みを持たせた。

 橋は本公演を皮切りに、全国160カ所を巡りながら歌手引退までの2年間、ファンに感謝の気持ちを歌で伝えていく。

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