世田谷区が感染後の後遺症調査 北村義浩氏「コロナはただの風邪ではない」

 テレビ朝日系「羽鳥慎一のモーニングショー」が14日、東京・世田谷区が実施したコロナ感染後の後遺症に関するアンケート結果を報じた。対象は、4月15日時点でコロナ感染により区内の病院に入院していた8959人中3710人からの回答。後遺症「ある」が48・1%と半数近かったことに、日本医科大学特任教授・北村義浩氏は「コロナというのは、ただの風邪ではない」と、改めて徹底した感染対策を呼びかけた。

 調査によると、後遺症「ある」が48・1%、「なし」は49・3%、「無回答」が2・5%。年代別では30代、40代、50代が、それぞれ53・0%、54・2%、54・6%と50%を超えた。症状別の割合では嗅覚障害が54%、全身の倦怠感が50%、味覚障害が45%、せき34%、息苦しさが30%などとなっている。

 また、結果から見える傾向として、10~30代は嗅覚障害が最も多く、40代以上は倦怠感が最多。80代の3割近くが睡眠障害や記憶障害があるとしている。

 感染症学が専門の北村氏は「この時点ではまだデルタ株はほとんどはやっていなかったので、当時最もはやっていたアルファー株の後遺症について我々は見ているということ。2つ目はもっと長い、例えば6カ月たったら、とか1年たったらどうなるかという結果まで見ているわけではない」とアンケート結果を見る上でのポイント2点を指摘。

 その上で「コロナっていうのはただの風邪ではない。治った後の我々の生活はどうなるのかという心配があるし、棒グラフを見てても若い世代も軽く済むというのは勘違い。非常に高い数字が出ている」と厳しく話した。

 欧米のデータでは、後遺症が半年以上残るという人は「1、2%から10%ぐらい」に下がるというが、北村氏は「いま日本でだいたい150万人規模で感染者がいますから、仮にその半分というと75万、半年たってもっと少なくなったとしても10万ぐらい。あるいは7~8万人単位で何か生活に支障がある方がいるという意味では、我々の生活に非常に負荷の高い疾患。もう一回見直して、対策のシステムを考えた方がいいと思う」と問題提起した。

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