ジャーナリストの青木理氏が５日、ＴＢＳ系「サンデーモーニング」に出演し、菅義偉首相の後任を決めることになる自民党総裁選の報道について「これでいいんだろうか」と疑問を投げかけた。

　青木氏は「この番組もそうですけど」と自戒の意味も込め、「永田町はとにかく政局一色。コロナがどうかって言ったら全然状況が良くなっていない。国会も開かずに総裁選までは、ほぼ自民党の中は政局一色ですよね」とコロナ対応が置き去りにされていると批判。さらに「われわれに対しても問われるところなんですけど、メディア、報道も政局一色になっていっちゃう。こういう状況で果たしていいんだろうかと」と不満げに語った。

　ここで、司会の俳優・関口宏は「非常に耳が痛いところなんですが」とポツリ。しかし続けて「政局が動いちゃった以上は、まずはね、政局をお伝えしなきゃならないんでね」とニュースを伝えた。

　総裁選のニュースの後はデルタ株の猛威などが伝えられたが、青木氏は安倍、菅政権について「危機のさ中に政権を投げ出すようなことをしてしまった」と批判した。「大きな与党が、選挙で負けても政権から引きずり下ろされることがないよねというような状況だと、こういう緊張感のないような政治が続いてしまう」と現状を分析。「こんなにみっともない、ひどい状況となったら政権から引きずり下ろされるかもしれないんだというような状況を国民が選挙で作らないと、なかなか政治が良くなっていかない」とコロナ対応を題材に、政治を語った。