静かに熱い応援を 池江璃花子の地元・小岩商店街 町一丸でポスター掲示

 応援に意気込む「みつばち」の(左から)菊地駿希さん、店長の古地稔さん、上根真子さん
 JR小岩駅に貼られた池江選手を応援するポスター
 母校の西小岩小学校からの応援メッセージ(撮影・三好信也)
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 東京五輪競泳女子日本代表の池江璃花子(21)=ルネサンス=がきょう24日、女子400メートルリレー予選にいよいよ登場する。地元である東京江戸川区のJR小岩駅近くに全171店舗が軒を連ねるフラワーロード商店街では、池江選手への応援ポスターを掲示し、小岩一丸となって“静かに熱い応援”を送っている。

 商店街の一角に店を構える鉄板焼き屋「みつばち」は、池江選手が中学時代の同級生たちと通い詰めた店だ。店主の古地稔さん(54)は「敬語もしっかりしていて、本当にフレンドリーな普通の女の子」と印象を語る。

 池江選手は自身の進路、競技に対するモチベーションなど、さまざまな相談を古地さんに気兼ねなく打ち明け、アルバイトに立候補して「肩幅の広いユニホーム作ってください!」と申し出たこともあったという。

 そんな矢先、池江選手の急性リンパ性白血病が発覚。退院後の2020年1月に来店した際には「治療がすごくつらくて、何回も死にたくなった」と打ち明け、げっそりとした様子だったという。

 古地さんは乳がんを克服した妻の経験を重ね「今を乗り越えてやりたい放題やってよ」と思い切って声をかけると、「やりたいことできるように頑張りますから!」と力強い言葉が返ってきた。池江選手は今年4月の日本選手権で4冠を達成。一度は諦めた夢舞台への切符をつかんだ。

 古地さんは涙をにじませ「正直、競技に戻らなくても元気になってくれるだけでいいんじゃないかと思っていました。成績関わらずに、元気な姿でパフォーマンスを見せてくれるだけで『ありがとう』という思いですね」と、五輪で泳ぐ姿を心待ちにしていた。

 商店街ではコロナ禍での開催とあって「静かに熱い応援を」と銘打ちされた池江選手への応援ポスターが至る所に掲示されている。横断幕の設置やパブリックビューイングなどを企画していたが、情勢を踏まえ一枚のポスターに全ての願いを込めた。企画者である商店街の藤澤進一副会長(59)は「言葉にしなくても、旗を振らなくても、貼ってるだけで無言の応援であり、バックアップ。オール小岩で貼り出すことで、温かくて、優しい一体感が街を包んでいます」と話した。

 白血病を克服した池江選手が五輪で泳ぐ姿は、地元民の誇りとなる。藤澤さんは「結果以前に、夢舞台で大いに可能性を発揮してもらいたい」と小岩の星にエールを送った。

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