藤井王位 18歳最後に“天敵”に大逆転タイ勝「形勢は苦しいと思っていた」

 豊島将之竜王(手前)に勝ち、感想戦で対局を振り返る藤井聡太王位(代表撮影)
 豊島将之竜王(手前)に勝ち、感想戦で対局を振り返る藤井聡太王位(代表撮影)
 豊島将之竜王(右)に勝利し1勝1敗のタイに戻した藤井聡太王位(日本将棋連盟提供)
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 将棋の藤井聡太王位(18=棋聖との二冠)が、“天敵”の豊島将之竜王(31)に後手102手で勝利し、1勝1敗のタイに戻した。第62期お~いお茶杯王位戦七番勝負第2局第2日が14日、北海道旭川市「花月会館」で行われた。ここまで通算1勝7敗と大きく負け越してきた強敵を迎え撃つ今シリーズ。6月29、30日の第1局も無念の完敗発進。本局も「形勢は苦しいと思っていた」と苦しい展開が続いたが、18歳最後の対局で堪え忍んで逆転星をつかみとった。

 “天敵”を下して、シリーズ成績を1勝1敗のタイに戻した。18歳最後の対局。堪え忍んで、勝利をつかみ取った。過去に1度しか勝ったことのなかった同郷の先輩棋士への勝利。藤井王位は「タイに戻すことができたので気持ち新たにして精いっぱい頑張りたいと思います」と決意を新たにした。

 地元・愛知で開幕した第1局は1度もリードを奪えず早々に完敗。今局も決して優位ではなかった。戦型は角換わり相早繰り銀となり、初日の午後は両者長考合戦。「相早繰り銀は想定していなくて、序盤で手の組み合わせがまずかったかもしれない」と振り返る。

 2日目となったこの日は午前から豊島竜王が指しやすい展開が続き、一時は2時間近く持ち時間の差が広がった。勝負メシは「海鮮丼」。終盤は両者攻め合い。藤井王位は「駒が少ないので、形勢は苦しいと思っていた」と振り返ったが、豊島竜王に誤算があったのか逆転。最後は即詰みへと追い詰めた。

 18歳は充実の1年だった。昨年8月には王位を獲得し、最年少二冠&最年少八段を達成。今年7月3日には棋聖戦で渡辺明名人(棋王、王将との三冠=37)をストレートで破り、最年少タイトル初防衛&最年少九段昇段を成し遂げた。

 18歳の締めくくりという節目での勝利。19歳初戦は王位戦第3局。大敵とのシリーズを成長の糧にして、19歳もさらに前進する。

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