大規模接種 東京・大阪会場ガラガラ 全国対象に拡大

 自衛隊が東京と大阪で運営する、高齢者向けの新型コロナウイルスワクチン大規模接種センターの予約が埋まらず、政府は10日、対象を当初の7都府県から全国に拡大した。12日午前7時からは電話予約も受け付ける。これまでは防衛省HPと通信アプリのLINEを使う必要があり、高齢者にとってハードルが高い側面もあった。

 自衛隊のセンターは5月24日に3カ月の予定で開設され、接種を開始。当初は予約が殺到したが、今月7日から受け付けを始めた14~27日の接種分では、大量に予約枠が残る事態に。10日午後5時までの14~27日分の予約は、東京会場が14万件の枠に対して約11万2千件、大阪会場は7万件に対して約4万7千件の空きがあるなど“ガラ空き”だった。

 防衛省内では「市区町村の接種態勢が整い、高齢者がわざわざ遠出しなくなった」と見通しの甘さを指摘。1日当たり最大で東京会場1万人、大阪会場5千人の接種能力を無駄にしないよう範囲拡大を決めた。

 政府関係者によると対象を64歳以下に拡大、希望する全国民の接種がほぼ完了するまで継続することも想定。予約枠が余った場合は警察庁、消防庁、海上保安庁の職員を対象とした接種も検討する。

 県境をまたぐ移動を控えるように促している中、全国に対象地域を広げる是非について加藤勝信官房長官は「ワクチンは感染症に対する決め手だ」と説明。防衛省の大規模接種対策本部長を務める中山泰秀防衛副大臣は「ワクチン接種のための移動は不要不急の外出には当たらない」と強調した。菅義偉首相は9日の党首討論で、希望する全国民への接種を11月までに終えたいとの意向を表明した。

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