青木理氏 安倍政権は「罪があまりに大きかった」忖度蔓延、公文書改ざん…

 ジャーナリストの青木理氏が30日、TBS系「サンデーモーニング」で、28日に辞任を表明した安倍晋三首相の“罪”を列挙し、厳しく批判した。

 青木氏は7年8カ月に及んだ安倍首相の長期政権について「これだけの長期政権なんで、功罪両方あるというふうに申し上げたいんですけども、個人的には罪があまりに大きかったなと」とジャッジし、安倍政権の「罪」の具体的な例を次々と挙げていった。

 「安保法制なんかは、戦後の日本の政権がずっと辛うじて守ってきた憲法解釈を閣議決定でひっくり返す。あるいは一方で憲法が定めるその民主手続きみたいなものは非常に軽視。国会も非常に軽視してきたというところもありますし」

 「人事権も、これまで一応やっちゃいけないと言われてきたような人事もほう発に行使して、結果として官僚に忖度(そんたく)がまん延して。ありとあらゆる疑惑とか不祥事ってものを、こう言ったらちょっと失礼ですけどウソ、詭弁(きべん)、みたいなものでごまかして、結果的に公文書の改ざんまで引き起こしちゃったっていうこと」

 「ヘイトスピーチだったりとか、排外主義みたいなものを、これは政権だけのせいじゃないと思うんですけれども、明らかにあおったっていう意味でも問題だし」

 「対米、外交にしても、アメリカに対しても、もちろんアメリカは大切なんだけれども、ある種、こびへつらい、武器を爆買いをして、対米外交ってものをゆがめたところもあるし。日露日朝も、日朝ってのは1丁目1番地だったはずなんだけれども、結局8年もあって、ほぼ何も前進しなかった」

 「ある種のネポティズムっていう、縁故主義っていう、仲間は大事にするけど敵はもう絶対許さん!みたいなところも、分断っていうのもありましたし」

 安倍政権の失政をこのように数え上げてきた青木氏は、最後に「っていう政権が、ある種、憲法に緊急事態条項が必要だと言っていたわけですよね。それだったら緊急事態、危機管理ってのは強いのかなと思ってたら、コロナっていう本当の危機の時に後手後手で、ピント外れで、最終的に体調を壊されちゃったっていう辺りが、政権の何か全体を象徴してたのかなという感じを僕はしてますけどね」と締めくくっていた。

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