中村鴈治郎「心の余裕を」 大阪芸術文化フェス開催で7カ月ぶりに関西で歌舞伎

 吉村洋文大阪府知事が29日、歌舞伎俳優の中村鴈治郎、片岡愛之助、市川右團次と大阪府庁の大阪府公館で行われた「大阪文化芸術フェス2020」(9~11月)開催会見に出席した。上方伝統芸能をはじめ、大阪の文化や芸術を大阪から発信するイベントで4回目の開催。今回はトップバッターを切って歌舞伎が上演される。

 コロナ禍の中での開催ということで、吉村知事は、文化フェス開催に「やめた方がという意見もあったが、僕自身はやるべきと。対策をとりながらやる」とさまざまな意見があったことを明かした。そのうえで「体の健康はもちろん、心の健康も大切。なんとか感染を抑え、積極的にいきたい」と対策を万全にしての開催をアピールした。

 関西での歌舞伎は7カ月ぶり。観客の前での歌舞伎の舞台は1月の松竹座以来となる鴈治郎も「いまもドキドキしてマイクを持つ手が震えるほど」と緊張の面持ち。「心の余裕がないと、文化は生まれない。その余裕の手伝いができれば」と上方文化の火を消さない決意を示した。今回は「ソーシャルディスタンスで、長唄の位置なども配置も考えないと」と舞台上も万全で挑む。また愛之助とともに連獅子を踊るが「(獅子の)毛振りで邪を払う」でコロナ退散の祈りも込めた演目に意欲をみせた。

 右團次も「心の健康のために、みなさんには楽しんでもらいたい」と笑顔。さらに「私の本名が武田右近。『戻駕色相肩』は尾上右近さんと、息子の市川右近とトリプル右近で頑張ります」と笑いを誘っていた。

 「大阪文化芸術フェス 歌舞伎特別公演」は9月11日~13日、大阪・COOL JAPAN OSAKA TTホールで、700の客席を半分以下で上演。1日3公演でAプロが「茶壺」「京人形」、Bプロが「晒三番叟」「身替座禅」、Cプロが「戻駕色相肩」「連獅子」となっている。

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