藤井新棋聖インタビュー「将棋はゴールがない」進学、苦手な食べ物など、赤裸々に…

 将棋の藤井聡太棋聖(18)が、最年少の17歳11カ月で悲願の初タイトルを手にした。これまでの記録、18歳6カ月を30年ぶりに更新する快挙だった。王位戦7番勝負でも無傷の2連勝中。二冠獲得を目指す高校生プロが、将棋への思い、進学、苦手な食べ物など、赤裸々に語った。

  ◇  ◇

 -16日にタイトルを奪取し、改めて今の気持ちは。

 「棋聖の獲得から数日たって、徐々に実感が湧いてきた。渡辺明二冠と5番勝負で対戦できて、非常に収穫が多かった。指し手だけでなく、立ち居振る舞いとかを見て、参考になった」

 -棋聖戦5番勝負を振り返って。

 「第3局で、渡辺二冠に自分が気付いていない手順を指されて勉強になった。(決着した第4局は)最後まで際どいと思っていたので、局面以外のことは考える余裕がなかった」

 -人工知能(AI)の活用方法は。

 「ソフトの読み筋や評価値を自分の考えと照らし合わせて、指し手の理由付けをしている。使い始めたのは(プロ棋士養成機関の)奨励会三段の頃からだが、序盤、中盤の力というのは改善されたと思う」

 -将棋の楽しさは。

 「一局ごとに違った局面、展開というのが出てくる。そういうところで、最善を追究していくのが難しさであり、面白いのかな。一歩進むごとに新しい課題が見えてくる。将棋はゴールがないものかなと思う」

 -息抜きは、どのように。

 「普段から将棋は自然に取り組んでいるので、特にない。対局が続くときはしっかり休んで、いい状態で迎えられるようにしている。8時間くらい寝るのが理想です」

 -食事について。

 「食べ物にこだわりはないが、キノコが苦手。食べたことがあるのが、シイタケとエノキくらいしかない。食感が嫌いです(笑)」

 -高校では同級生や先生が応援してくれているそう。大学進学は。

 「周囲の方に温かく支えていただいた。ありがたいなと思っているし、そのおかげでこの結果が残せたのかなと思う。進学は今のところ考えていない。卒業後は将棋に集中したい」

 -竜王戦の決勝トーナメントが始まる。タイトル保持者として臨むが。

 「将棋を指す上で立場は関係ないので、意識することはない」

 -王位戦7番勝負は開幕から2連勝。抱負を。

 「第2局では、木村一基王位の力強い指し手にかなり苦しめられる場面が長かった。その辺りをしっかりと振り返って、第3局以降に生かしたい」

 -タイトル戦の1日制と2日制は。

 「2日制は王位戦が初めてだったが、長いですね。公式戦を2日続けて指すことはないので、普段とは違ったペース配分に気を付けないといけない」

 -棋士として成長したところは。

 「序盤で形勢を損ねることが減ったと思う。中盤で、一つの変化を掘り下げすぎて全体的なバランスを欠いてしまうところがあるが、以前よりは良くなっている」

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