多数のテレビ出演で知られる美容家の佐伯チズ氏（７６）が２３日、事務所を通じ「筋萎縮性側索硬化症（ＡＬＳ）」と診断されたことを公表した。半年ほど前から右足に違和感を覚え、昨年末には思うように動かせなくなったと説明。現在は車いすで移動しており「これまでのようにハキハキとお話することも徐々に難しくなってきました」と現状を明かした。これまでもゴッドハンドとも称された手を使ったマッサージなども「多くの方に触れてきた指や手も、思うように力を込めることができなくなっています」とした。

　佐伯氏は、公式ブログでは動画をアップし、しっかりとした口調で現状を報告した。時折涙を浮かべて「頑張ります」「諦めません」と繰り返した。

　状況は厳しいようだが、佐伯氏は「幸い、目と五感、知識はこれまでと変わらず健やかな状態を維持できそうです」とも記し、前向きな心情も。「夢は薬、諦めは毒」という言葉も紹介し「この宿命を受け止め、病と向き合いながら、私にできる活動を続けて参ります」と意欲を示した。

　瞳をうるませ、言葉に詰まるシーンもあったが、「私はまだ負けない」「皆さんと一緒に応援して下さったらもっともっと頑張りますから」「願えば叶う。決して諦めません」と自らに言い聞かせるように言葉をつないだ。

　ＡＬＳとは、手足や喉、舌の筋肉や、呼吸に必要な筋肉がだんだんやせて力がなくなっていく難病。