人気グループ・ＮＥＷＳの加藤シゲアキ（３２）が、舞台「染、色」（６月４日開幕。東京、大阪）で初の舞台脚本に挑むことが１３日、分かった。２０１５年に出版された加藤作の短編小説集「傘をもたない蟻たちは」に収録された「染色」の初の舞台化。美大生のリアルな日常と葛藤を描く青春小説で、関西ジャニーズＪｒ．内ユニット・Ａぇ！ｇｒｏｕｐの正門良規（２３）が単独初主演を飾る。

　２０１２年に処女作「ピンクとグレー」で作家デビューした加藤は、青学大出身という知性とみずみずしい感性で数々の作品を執筆。文芸雑誌でも連載を持つなど才能を発揮してきた。１６年には「ピンクと－」が映画化、短編集「傘をもたない－」がドラマ化。このたび舞台化と同時に脚本にも挑むこととなり、クリエーターとして新たなキャリアを踏み出す。

　自作小説の舞台化の打診を受けた加藤は、「自分自身が、今作を舞台で見たいと思った」と、数ある作品の中から真っ先に、美大生の群像劇である「染色」を選んだという。脚本のオファーには「仕事がいくつか重なっている時期だったのでお断りしようと思ったのですが、ふと脳内に戯曲化された『染色』が広がりました。そしてその内容は原作とは少し違ったストーリーでした」と引き受けた経緯を明かした。

　舞台版ならではの世界観を表現すべく、原作の題名に読点を加えたタイトルに決定。現在、ＮＥＷＳのライブ準備と並行して脚本執筆に励んでおり「舞台でしか表出させることのできない僕の世界を、ぜひ楽しんでください」とコメントした。

　先輩が手掛ける舞台で単独初主演を飾る正門は「とても光栄です」と武者震い。ＮＨＫ連続テレビ小説「スカーレット」でヒロインの妹・直子の恋人・鮫島を好演し、注目を集めたが「お芝居もまだまだ未熟で不安もありますが、主演として役と向き合えることに心から喜びを感じています」と胸を躍らせた。