NHK会長 日本郵政の圧力屈服疑惑に反論 続編見送り「継続取材必要だった」

 NHKの上田良一NHK会長が3日、東京・渋谷の同局で定例会見を開いた。昨年4月にかんぽ生命保険の不正営業問題をいち早く報じた「クローズアップ現代+」を巡り、日本郵政が上田会長に抗議し、別途抗議を受けたNHK経営委員会が上田会長を厳重注意したことで、NHKが圧力に屈したと疑われている問題などに対する釈明を行った。

 番組続編の放送を一時見合わせたと指摘されていることに、「番組時期内容は取材の積み重ねの結果、取材を尽くした結果。自主自立が損なわれた事実はない」と反論した。

 制作部門に確認したところとして、「続編は取材が尽くされておらず、継続取材が必要と判断した、と聞いている」と説明した。

 【問題経緯】…昨年4月、かんぽ生命保険の不正営業問題をNHK「クローズアップ現代+(プラス)」がいち早く「郵便局が保険を“押し売り”郵便局員たちの告白」と題して報じる。

 NHKは続編放送に向け、同7月に広く情報提供を呼びかける動画をアップ。日本郵政は上田会長宛に、組織ぐるみの印象を与えるとの旨を文書で抗議。NHKの動画は削除される。

 また日本郵政は、番組責任者が「会長は制作に関与しない」との趣旨の説明をしたとして、NHK経営委員会に抗議。同経営委員会が上田会長を厳重注意した。

 放送部門トップの木田幸紀放送総局長が郵政側に出向いて会長名で「不十分な説明だった」などと事実上謝罪する文書を渡す。

 結局、続編放送は一時見送られたとみられ、放送されたのは問題が拡大化した今年7月だった。

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