目黒虐待死、母親が控訴 懲役8年の一審判決不服

 東京都目黒区で昨年3月、船戸結愛ちゃん=当時(5)=が両親から虐待され死亡したとされる事件で、保護責任者遺棄致死の罪に問われた母親優里被告(27)の弁護人は9月30日、懲役8年とした東京地裁の裁判員裁判判決を不服として、東京高裁に控訴した。

 17日の一審判決は、元夫雄大被告(34)=同罪などで起訴=から受けた心理的ドメスティックバイオレンス(DV)の影響を指摘しつつ「最終的には自らの意思で従っていた」と認定。責任を大幅に減らす事情とはできないと判断した。検察側は懲役11年を求刑し、弁護側は懲役5年が相当だと主張していた。

 判決によると、昨年1月下旬ごろから結愛ちゃんに十分な食事を与えず、雄大被告が暴行していることを知りながら結果的に容認。極度に衰弱していたのに医療措置を受けさせず、3月2日に肺炎による敗血症で死亡させた。

 雄大被告の初公判は10月1日に開かれる。

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