千葉雄大「一歩一歩、将棋の歩のように」

 俳優の千葉雄大(30)が30日、東京・渋谷区のNHKで行われたBSプレミアムの主演ドラマ「盤上の向日葵」(9月8日スタート。日曜、後10・00 連続4回)の会見に共演の竹中直人(63)とともに出席した。

 今作は柚月裕子氏の同名小説が原作で、過酷な運命を背負って棋士の頂点を目指した青年の半生を描く、本格ヒューマンミステリー。千葉は、将棋界に彗星のごとく現れ、タイトル戦に挑む異端の棋士・上条桂介を演じる。

 シリアスで重厚な作品の主演を務めた千葉は、「30歳の今だからできるのかなと思う。自分の中で役に寄り添うってことが大事で、タイトな中で流れて行きがちな瞬間もあるけど、一歩一歩、まさに将棋の駒の『歩』のように、ひとつひとつ丁寧にやっていきたいなと、30歳になって思うこと。それができたかなと思っている」と新境地への思いを口にした。

 竹中は、上条と出会い、運命を翻弄(ほんろう)していく真剣師・東明重慶役。「橋本忍さんがお書きになった『砂の器』のような世界観が、じわっと感じられる作品になったと思う」と、不朽の名作にたとえ、今作品の出来映えに手応えを口にした。千葉とは4年ぶりの共演。「今度はコミカルな明るい作品もご一緒してみたい。すごくチャーミングな方で現場を明るくしてくださいました」と千葉が語りかけると、竹中も「久しぶりに再会できるのはうれしかった。ステキな俳優さん。また共演したい」と応えていた。

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