映画やテレビで幅広く活躍した俳優の高島忠夫（たかしま・ただお、本名高嶋忠夫）さんが２６日午後１時１分、老衰のため東京都内の自宅で死去した。８８歳。妻で女優の寿美花代（すみ・はなよ＝８７）の意向もあり、２７日に自宅で密葬を行った。２人はおしどり夫婦として知られており、最期も寿美が自宅でみとった。お別れ会などは予定していない。息子の高嶋政宏（５３）、高嶋政伸（５２）も含めた芸能一家“高島ファミリー”として、晩年はバラエティーでも活躍したやさしいパパが静かに去った。

　高島さんは長身のイケメン俳優として活躍したが、７０年代から９０年代にかけては、数多くのテレビ番組の司会者として名をはせた。長寿番組や名物番組を多く担当したため、近年は司会者のイメージも強かった。

　７１年から９８年まで続いたお昼の料理番組「ごちそうさま」で、寿美とともに司会を担当。ゲストが料理を披露するコーナーの他、「ふたりのキッチンルーム」という、高島・寿美だけのコーナーも存在し、人気を博した。

　フジテレビ系の音楽クイズ番組「クイズ！ドレミファドン」も７６年から８８年まで司会を担当。イントロクイズはその後も定番となった。

　また、日本テレビ系「アメリカ横断ウルトラクイズ」でもスタジオ総合司会を担当。フジテレビ系「ゴールデン洋画劇場」では７３年から９８年まで司会を務め、豊富な知識と穏やかな語り口で視聴者を映画の世界に導いた。