藤井七段昇級ピンチ 順位戦デビュー18連勝でストップ…杉本七段も敗れ4人並ぶ

 対局を終えた杉本昌隆七段=大阪・関西将棋会館
 対局を振り返る藤井聡太七段=大阪・関西将棋会館
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 将棋の最年少プロ棋士、藤井聡太七段(16)が5日、大阪・関西将棋会館で指された第77期名人戦順位戦のC級1組10回戦で、近藤誠也五段(22)と対局し、136手で敗戦。デビューからの順位戦の連勝は18でストップした。

 公式戦で敗れるのは、昨年11月23日の叡王戦本戦1回戦・対斎藤慎太郎王座(25)戦以来。藤井七段はこれまで、中原誠十六世名人(71)が、1967年に記録した順位戦デビュー18連勝に並んでおり、52年ぶりの記録更新に期待がかかっていたが、新記録には届かなかった。

 中盤までは互角の競り合いが続き、終盤では一時、藤井七段が優勢とされる場面もあったが、終盤にミスで形勢が逆転。最後は必死の粘りを見せたが、近藤五段の正確な差し手の前に力尽きた。

 藤井七段は終局後「最後、少し乱れて残念でした。攻めていったのが良くなかったか」と敗戦の弁。連勝のストップについては「いつか失うことだと思っていたので、気にしていなかった」とした。

 藤井七段と同じく8戦全勝で10回戦に臨んだ師匠の杉本昌隆七段(50)は、船江恒平六段(31)と対局し、こちらも敗戦。この結果、藤井七段、杉本七段とも8勝1敗となり、この日勝利した近藤五段、船江六段とともに8勝1敗で4人が並んだ。藤井七段は4人の中で順位が一番低いため、3月5日の最終局・都成竜馬五段(29)戦で勝利しても、昇級枠の上位2人に入れず、昇級を逃す可能性が出てきた。

 この日、藤井七段、杉本七段ともに勝利すればB級2組へ昇格となり、第45期(86~87年)の大内延介・塚田泰明(B級1組昇級)師弟以来となる師弟同時の昇級だったが、ともに敗れて状況は一転。藤井七段は「結果として師弟で上がれればと思ってはいたが、対局に臨む上では意識しなかった」と力なく話した。

 ◆順位戦の昇級 C級1組からB級1組までの順位戦では、各期の上位2人が上位クラスに昇級する。(C級2組は上位3人)。各組内で順位が設定されており、今期のC級1組は、近藤五段が6位、杉本七段が7位、船江六段が14位、藤井七段が31位。勝敗が並んだ場合は、順位の上位者から成績上位とされるため、藤井七段は1敗で終わっても、他に1敗が2人以上いた場合は昇級できない。ただし、全勝の場合は人数を問わず、全員が昇級となる。

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