札幌の爆発事故 スプレー缶のガス抜き作業に潜む危険な落とし穴

 札幌市豊平区で16日夜に起きた爆発事故で、現場の建物に入居する不動産仲介「アパマンショップ平岸駅前店」の従業員が消臭剤のスプレー缶100本以上のガス抜き作業後、湯沸かし器をつけた際に爆発が起きたとみられることが17日、捜査関係者への取材で分かった。北海道警は、放出され店内に充満した多量のガスに引火し、爆発した可能性があるとみて調べている。

 大爆発の原因とみられる除菌・消臭用のスプレー缶のガス抜き作業。大量のスプレー缶から抜いたガスに引火した可能性が高い。家庭でのゴミ廃棄の際にも危険は潜む。捨てる際はどんなことに注意しなければならないのだろうか。従来は使い切った上で穴を開けることが推奨されていたが、ここ数年は穴開け禁止とする自治体も増えている。札幌市の環境課に聞いた。

 札幌市では、スプレー缶(殺虫剤、整髪料など含む)は「燃やせるごみ」と同じ日に(1)中身を使いきって (2)穴をあけないで (3)指定ごみ袋とは別の透明、または半透明の袋に入れて-出すというルール。

 同課によると「過去に収集車の中で火災が起こったこともあります」。また、室内でのガス放出作業は非常に危険で、「部屋の中でガスが漏れ、引火したケースも」あったという。

 中身を使い切れないスプレー缶については、消防署などで引き取りをしている。

 日本エアゾール協会によると、スプレー缶には、圧力を高めて液体を外に噴射するためのガスが入っている。8割程度は可燃性の液化石油ガス(LPG)が用いられている。

 廃棄の際の穴開けには、缶の破裂や中身が飛び散るという別の危険性もある。担当者は「可燃性ガスは空気より重く、室内ではいくら換気扇を回していても下の方に滞留することもあり、火種に引火する恐れがある」と警鐘を鳴らした。

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