石井ふく子氏、赤木春恵さんしのぶ「振り向いたらいないのかと…」

 人気ドラマ「3年B組金八先生」「渡る世間は鬼ばかり」などで活躍した女優の赤木春恵(あかぎ・はるえ、本名小田章子=あやこ)さんが29日午前5時7分、心不全のため、都内の病院で亡くなった。所属事務所が同日発表した。94歳。突然の訃報に“渡鬼ファミリー”も深い悲しみをにじませた。

 「渡鬼」シリーズなど、多くの作品で赤木さんとタッグを組んだテレビプロデューサーの石井ふく子氏(92)は29日、東京・明治座で行われた朗読劇「九十歳。何がめでたい」(30日~12月1日)の公開舞台稽古と取材会に出席。悲痛な表情で赤木さんをしのんだ。

 石井氏は「私はこの世界で、ママって言ってるのは赤木さんだけ」と、特別な交友を説明。死去した直後に電話で連絡を受けたといい、「振り向いたら、そこに赤木のママがいないのかと…。赤木のママの話をするのは、つらいんです」と悲嘆に暮れた。

 女優としての赤木さんについては「最後まで立派でしたね。何歳でも、ちゃんとセリフを覚えていらっしゃる」と絶賛。「『渡る世間』でも、嫌がられるおしゅうとめさんの役をちゃんとやってくれました。運動会で、お孫さんにおばあちゃん、来ないでよって言われた』って笑ってました」と述懐した。

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