中村あゆみ 自信のスーパーライブ「Rock Alive」を関西初お披露目(後)

 シンガー・ソングライターの中村あゆみ(52)が24日、大阪・西梅田のサンケイホールブリーゼでライブ「Rock Alive 2018」を行う。2016年から開催してきた“中村あゆみ祭”の関西初上陸で、大阪で本格的なホールでのワンマンライブを行うのは実に26年ぶりのことになる。04年の本格的な活動再開から、自信の“スーパーライブ”「Rock Alive」を確立するまでを熱く語るインタビュー、その後編をお送りする。

  ◇  ◇

 「Rock Alive」の第1弾は16年12月10日、神奈川の名門ライブハウス・川崎クラブチッタで行われた。

 手応えは十分。「1年に1回、これで十分かな、だからこそそこに集中してやるぞみたいな感じで『来年何やる?』って言いながら終わった」と、継続開催を考えていたところ、再びチッタから声がかかった。

 翌17年10月7日に開催された第2弾では、「同じことが毎回できないから、去年やったのがフラッシュモブを中に仕込む(こと)。これはまたすごいみんなで踊って、それはそれで楽しくて、けっこう成功した」と、スケールアップして盛り上げた。

 2回続けて成功させたことで今年は東京進出の機運が高まったが、現在、東京は「あたしたちの業界の中では去年ぐらいから小屋がない。色んなところで直しが入って、小屋の取り合いなんですね」という深刻な会場不足。中村が「今年はもうないな」と思っていたところ、8月12日、渋谷区文化総合センター大和田さくらホールが押さえられた。翌13日は父の命日ということが「あたしの中で決定的だった。もしかしたらお父さんが動いてくれたのかなって。道が敷かれてるのかなって思って、それでゴーってなった」。

 「(第3弾は)何をする?ってなるわけじゃないですか。どんどん派手にしてかなきゃならないから」と考えた末に、「祭にしちゃおうか、世界の祭だな」と、コンセプトがひらめいた。

 大阪公演が控えているため内容は詳述しないが、サンバからよさこいまで、祭で「世界一周しながら最後は日本に持って」来る、にぎやかな流れの随所にサプライズ演出が詰め込まれ、さらにスケールアップしている。

 「人生初っていうくらい、頭がハゲそうなくらい思い切り考えて考えて。リハーサル2回しかないから、頭の中で50回くらいコンサートやって作り出したのが今回の『Rock Alive』。ファンが見ても、グレーゾーンの人が見ても、ファンじゃない人が見ても楽しんでもらえるっていう、けっこういいところに着地した。メンバーも私もスタッフもまつわる人も、けっこういい満足感あったはず」という自信作に仕上がった。

 「せめて大阪とか名古屋に持って行けたら良かったね」と皆で話していたところ、所属事務所の社長が今回の会場であるサンケイホールブリーゼに連絡。「今さっき、10分前にキャンセル出ました」という奇跡的な回答があり、「これは流れだ」と、大阪公演を決断した。大阪でバンドを引き連れて本格的なホール公演をワンマンで行うのは、実に26年ぶりになる。

 中村は「東京公演のまま、1ミリの狂いもない」ライブを持っていくと約束した。

 1984年にデビューした中村は途中、結婚、出産による約10年間の長い休業もあったが、離婚を経て復帰。復帰してからは14年になる。若い頃と比べると、「今の方が全然いい」と言う。

 今は「あの頃はあの頃で、すごく変わった子だったと思う。顔と声のギャップが。80~90年代にはああいうタイプがいなかった」と、客観的に当時の自身の個性を振り返ることができるが、「すごく忙しくて、頭も未熟で、チームワークが取れていなかった」と、不本意なこともあったようだ。

 復帰してからは「一個一個大事にやっていくこと。一つずつ丁寧に、ちゃんとしたものを提供していけたら」と心掛けている。

 「普通の人から戻ってきて、同じ環境を与えてもらって、もう一回ちゃんとしなさいということだと思う。まだ(音楽を)やっていて、ベストを尽くせることにすごく感謝している。時間も人も全てが大事に思えます。(そういったことが)当たり前のようにできるようになって、新しいことも挑戦できる」

 中村は自身の活動について、「人間、次のカーテン、扉を開けなきゃならない。私の世代が第二の人生を見つけるきっかけになってくれたら」と願う。自分自身、「絶対、これからの私の方が面白いと言い切れる」と、第二の人生に手応えを感じている。(終わり)

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