人間国宝・山彦節子さん死去、98歳 海老蔵ら成田屋に深い縁
河東節十寸見会技芸総代で人間国宝(重要無形文化財保持者)の山彦節子(やまびこ・せつこ=本名・小林峯子=)さんが10月30日、心不全のため亡くなった。98歳だった。北海道札幌市出身。
通夜、告別式は密葬で執り行われた。偲ぶ会が12月5日に帝国ホテル東京で開催される。
河東節(かとうぶし)は浄瑠璃の一種。昭和32年に山彦節子の名を許され、河東節の初舞台を踏む。平成6年、重要無形文化財保持者(人間国宝)に。最後の舞台は平成29年10月27日、「河東節開曲三百年記念演奏会」、舞踊「海老」の浄瑠璃。
現在、歌舞伎で河東節が演奏されるのは、市川團十郎や海老蔵ら、成田屋が上演する「助六所縁江戸桜」(すけろくゆかりのえどざくら)のみ。