遅咲きの宝塚花組トップ娘役仙名退団「素晴らしい奇跡」に感謝

 宝塚歌劇団花組トップ娘役の仙名彩世(せんな・あやせ)が16日、兵庫・宝塚市内の同団で退団会見した。2019年4月28日の東京宝塚劇場『CASANOVA』の千秋楽の退団となり、11年間の宝塚生活を「卒業を決めてから、改めてなんてステキなところだろうと思いました」と振り返った。

 仙名は08年3月『ME AND MY GIRL』で初舞台。首席入団した優等生で芝居・歌・ダンスと三拍子そろった娘役として活躍。17年2月、明日海(あすみ)りおの3人目の相手役として、花組トップ娘役に就任した。

 初舞台から9年目の就任は、娘役としては異例の遅咲き。「就任したときから卒業は意識していました。何か大きな出来事というより、じわじわと」と、卒業決意に至る心境を明かした。

 新人公演でヒロイン経験がないままにトップ娘役に就任するのは、実に32年ぶり。「下級生のころから個性的な役をいただき、ヒロインという経験は少なかったかもしれない。でも負い目には感じないようにしていました。自分の人生は自分しか経験できないから」と背筋を伸ばした。

 相手役の明日海には今年1月に上演された『ポーの一族』のときに相談。「ゆきちゃん(仙名の愛称)が決めたことなら。これから集大成としていい舞台を作っていこう」と受け止めてもらったという。「卒業を決めるまでは、前のことを振り返る余裕もなく、そのときやるべきことに必死でした。でもいまはここにいられることがどんなにすごいことかを、後輩にも伝えたい」と娘役としての豊かな経験を最後まで伝える決意を語った。

 同期には、近年異例の早さでトップスターに就任した月組の珠城(たまき)りょうがいる。昨年の全組のスターが集まる『タカラヅカスペシャル』では同じ舞台に立った。「男役と娘役では就任の時期が違うので、トップとして一緒に舞台に立てるのは、素晴らしい奇跡でした」と、心の底からの笑顔を見せた。

 退団公演は『CASANOVA』(宝塚大劇場19年2月8日~3月11日、東京宝塚劇場3月29日~4月28日)。3月17、18日には宝塚ホテルでミュージックサロン『Sen-se』を上演する。

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