映画ドラえもん最新作 脚本を本屋大賞の辻村深月氏「のび太の月面探査記」

 日本一ドラえもん好きと公言する辻村深月氏(右)が今映画の脚本を担当する=都内(撮影・三好信也)
 日本一ドラえもん好きと公言する辻村深月氏が今映画の脚本を担当する=都内(撮影・三好信也)
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 映画版ドラえもんの最新作「映画ドラえもん のび太の月面探査記」(来年3月1日、全国東宝系で公開)の制作が15日、発表された。タイトルの通り、月を舞台にした作品となる。直木賞作家で今年の本屋大賞を「かがみの孤城」で受賞した辻村深月氏が脚本を手がける。

 都内で行われた制作発表会見にはドラえもん役の水田わさびらレギュラー声優陣のほか、ゲスト声優の広瀬アリス、ロッチ・中岡創一、サバンナ・高橋茂雄、柳楽優弥、吉田鋼太郎らも出席した。

 辻村氏は幼少期からのドラえもんファンで、自身の作品「凍りのくじら」にドラえもんの「ひみつ道具」を章立てに登場させるほどのフリーク。約5年前に一度、脚本のオファーを受けたというが、「一生ファンでいたいから、クリエイターになるのはおこがましい」という思いで辞退した。

 今回は、原作の藤子・F・不二雄氏が亡くなった後もスタッフ陣の努力で作品が生み出されていることを改めて痛感し、「当たり前のものとしてファンでいさせてもらったことに感謝を覚えました。私のところに、1年、次の年につなげるお手伝いができるなら、こんなにうれしいことはないのではないか」と快諾したと明かした。

 ドラえもん役の水田は辻村の作品「かがみの孤城」を読んでほどなく、今回の映画脚本が辻村氏であることを知らされたという。シナリオを手渡され「胃が止まりそう」とミステリアスな展開を紹介した水田は「『かがみの孤城』の興奮のまま。ザ・辻村深月ワールド、ザ・藤子不二雄ワールドが見事にコラボされている」と興奮気味に語った。

 なお、「ドラえもん のび太の月面探査記」は小説版も発売予定であることも発表された。

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